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一 括 講 読

投稿時間:07/02/13(Tue) 14:18
投稿者名:凡人
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タイトル:公平性
「契約者間の公平性」という言葉をよく耳にします。
今回の標準死亡率改定で各生保は様々な対応をしているようですが、「契約者間の公平性」は本当に維持されているのでしょうか。
4月の標準死亡率改定に先んじて、一部の保険種類で死亡率を変更したというニュースリリースを目にしました。
この「一部」というのは変更を行っていない保険種類が存在するということで、そこに、保険種類間の公平性は保たれているのでしょうか。
各会社マターといわれてしまえばそれまでですが、アクチュアリーとしてはいかに考えるべきでしょうか。

投稿時間:07/03/04(Sun) 22:54
投稿者名:般若
Eメール:
URL :
タイトル:Re: 公平性
凡人さんへ

コメントありがとうございました。いよいよ4月を迎えるに当たって、
各社とも創意工夫を凝らした料率改定を行うようですが、知人から以下の
ニュースを教えていただきました。

【無配当を有配当に改定し、かつ、低料】
http://www.dai-ichi-life.co.jp/news/pdf/nr06_77.pdf
(8)総合医療特約をご覧ください。

知人曰く、現在、無配当に加入している人から苦情は出ないのか?

こうなったら、何でもありですかねえ???

投稿時間:07/03/19(Mon) 11:34
投稿者名:征保大将軍
Eメール:
URL :http://rocohouse@mqb.biglobe.ne.jp
タイトル:Re^2: 公平性
> 【無配当を有配当に改定し、かつ、低料】
> http://www.dai-ichi-life.co.jp/news/pdf/nr06_77.pdf
> (8)総合医療特約をご覧ください。

たしかに無配当から有配当になって保険料が下がる!スゴイですね(^_^;)

でも、昨今の医療保険は解約返戻金をカットしたりしていますが、
そのヘンはどうなのでしょうか?

ネット上ではその事がまったく書かれていないので
D社の相談センターに確認の電話をしたのですが
最初は解約返戻金は同じ水準であると言い張っていたのですが
途中で自信がなくなったか、電話を中段しかなり待たされたあげく
4月2日からの改定だというのに、まだ詳しい情報が来ていないので
判らないと云われてしまいました。

表示されている保険料は10年更新型で解約返戻金の有無で
それほど大きな変更は考えられないかもしれませんが…
そのヘンの情報開示はD社に限らずどこも消極的なようですね。

投稿時間:07/03/24(Sat) 12:45
投稿者名:般若
Eメール:
URL :
タイトル:Re^3: 公平性
征保大将軍さんへ

コメントありがとうございます。

昨日の日経新聞に住友生命の契約済み保険「値下げ」記事がありましたが、
まさに、料率改定・新商品発売に伴う契約世代間の公平性を追及した措置
であり、非常に高く評価されますね。

この記事を見た、無配当保険しか販売していない保険会社は、どう感じて
いるのでしょうか。所詮、「他人事」と一蹴されるのでしょうが。

それにしても、毎年、数百億円ものお金を「本社送金」している現状から
して、せめて、保険料の遡及的値下げを断行すべきと思うのは、歪んだ
ものの見方でしょうか?

投稿時間:07/03/25(Sun) 00:04
投稿者名:フィフティー
Eメール:
URL :
タイトル:Re^4: 公平性


> この記事を見た、無配当保険しか販売していない保険会社は、どう感じて
> いるのでしょうか。所詮、「他人事」と一蹴されるのでしょうが。

相互会社の場合はどうなんでしょうね。株式会社の場合は「他人事」と
一蹴すべきでしょう。

弊方が常日頃感じますのは、現在のアクチュアリー会においては、
契約者還元=善、株主への利益分配=悪
というマルクス経済学の残滓が強く感じられるということです。

これは、最近の非正規雇用の問題に関する議論の前提でも同様でしょう。
我が国のマスコミ及び保守派アクチュアリーの論旨は常にこのようなバイアスが
かかっていると思われます。

株主へ還元すべき利益が発生したのに契約者へ還元すべき、これは株主から見たら
言語道断でしょう。しかし、株主の見方=悪、契約者の見方=善、という図式に
囚われているものには、そのようなことは言えないのでしょう。

もちろん、市場競争の関係を考慮して、相互会社がそのようにしたために
契約者還元をするということももちろん考えられますが、その場合は株主保護の
観点から利益処分の形態をとることは必須でしょう。

情報の非対称性や契約者は十分に知識・判断力がないのでは、という批判はもちろん
ここでも成立つと思います。しかし、そうであっても、だから上のような株主利益を
無視して契約者還元を進めるのは問題でしょう。むしろ、約款にこのような事態を想定
した契約者と株主の利益調整を行えるような仕組みを保険監督上の仕組みに設けさせる
のがFSAの役割と考えるべきではないでしょうか。

投稿時間:07/03/25(Sun) 09:18
投稿者名:征保大将軍
Eメール:
URL :http://www.hiroks.com/rocohouse/
タイトル:Re^5: 公平性
単なる保険屋で、バカな質問になるかもしれませんが
素朴な質問をお許し下さい。(^_^;)

今回の4月2日からの生命保険料は
日本アクチュアリー会の【標準生命表】すなわち予定死亡率の改定を
踏まえての保険料改定と聞いています。
基本的は死亡率が低下したという事ですから、死亡リスクの保険料は
一般的に引き下げ、年金・介護・医療のような長生きリスクに対しては引き上げ
になると、私は思っていたのですが…
私が扱っているTNA社をはじめ各社の4月2日からの改定はまちまちで
およそ【標準生命表】に基づいているとは私に思えないのですが
これは、どういうわけなのでしょうか?

次に無配当保険の不公平性がテーマになっていますが…
そもそも無配当保険は、その名の通り配当が無いことを前提に
保険料を安くした…という触れ込みで販売しているわけです。
住宅ローンを契約時に固定にするか変動にするかの選択のように
それは契約者の自己責任の問題ではないでしょうか。
それを保険会社が、なんらかの形で配当したり、保険料を安くするのは
契約者の為ではなく、解約されるのを防ぐため、すなわち自己防衛では
ないかと私は思うのですが、どでしょう?

もうひとつ、生命保険の”配当”とは…
私は暫定保険料の精算のようなものと認識しています。
すなわち保険料は、契約時点での予定利率や死亡率などで算出するしかなく
実際の経過に応じて保険料を多く貰いすぎている場合は
配当として還元されるものと、私は認識しているのですが違うのでしょうか?
(昨今の保険の多くは利差配当のみ、とか無配当で利率変動型とかで
死差益を還元する保険は激減しているのは課題ではないでしょうか)

その生命保険の配当と株主に対する配当とは
まったく性格の違うものだと思うのですが、どうなのでしょう?

どうも、生命保険は…というより生命保険の世界は判らないことばかりです(^_^;)

投稿時間:07/03/24(Sat) 23:08
投稿者名:征保大将軍
Eメール:
URL :http://www.hiroks.com/rocohouse/
タイトル:Re^4: 公平性
般若さん こんばんは!

> 昨日の日経新聞に住友生命の契約済み保険「値下げ」記事がありましたが、
> まさに、料率改定・新商品発売に伴う契約世代間の公平性を追及した措置
> であり、非常に高く評価されますね。

ごめんなさい、先日のD生命のハナシもそうですが
私はお客様が契約されている保険証券の保険診断を数多くやってきたもので
あまり”漢字生保”を…というより保険会社の
この手のニュースはアタマからは信用できなくなっています(^_^;)

そもそもS生で300万件もの既契約がある介護保障って何でしょう?
ようするに、主契約のアカウントの上に乗った更新型の特約ではないか
と思います。
私はS生のこの手の特約の介護保障をみて思ったのですが
実際にこのような特約で、満足な介護給付を受けられる契約者がどれくらい
いるのかということです。
http://www.sumitomolife.co.jp/lineup/p8.html

介護の保障は払済年齢まで、申し出をしても最高80歳まで。
終身保障でなければ、まともな介護保険とは私には思えません。
そんな保険が保障範囲が少々緩和されたぐらいで保険料も変わらないのに
【S生命契約済み保険値下げ】なんて見出しを出す、
日経新聞の見識にはいつもの事ですが…
少なくと私には納得しかねるところです(^_^;)


> この記事を見た、無配当保険しか販売していない保険会社は、どう感じて
> いるのでしょうか。所詮、「他人事」と一蹴されるのでしょうが。

特約はもともと無配当ですから、この件に関しては関係ないのではないでしょうか。

投稿時間:07/02/16(Fri) 16:33
投稿者名:征保大将軍
Eメール:rocohouse@mqb.biglobe.ne.jp
URL :http://www.hiroks.com/rocohouse/
タイトル:Re: 公平性
しがない単なる保険屋ですが…ひさびさに登場させて頂きます。

この20年近くは予定利率の引き下げによって4月から保険料が
高くなるということばかりで、駆け込み契約を狙うという戦略も
あったようですが…
今回はその逆で保険料が安くなるというはなしです。

保険料が高くなる時は4月からこれだけ高くなりますよ
と前広に公開してきたのに、今回は標準死亡率改定で
保険料が安くなるのなら、それまで待とうという契約者を警戒してなのか
私が扱っている損保系TNA社も、まだ今の時点でも新保険料の開示を
しないので困っています(^_^;)

保険会社の営業は今期中(3月中)にどのくらいの契約が見込めるか?
などと聞いてきますが、4月から保険料が下がるのが判っていて
契約を取ってしまったあとに、お客様が保険料を下がったのを知ったら
代理店の財産である、お客様との信頼関係にキズがつきます。
保険会社もあまりセコイことは考えず情報開示は明確にやるべきだと思うのですが(^_^;)

それに…
コレが予定利率の変更ならば配当で調整されると契約者に説得できますが
最近の保険は死差による配当で調整する事がありませんから
無配当保険同様、安くなった保険料は絶対的に有利になるわけで
そのへんの”公平性”も問題ですよね。

投稿時間:07/02/16(Fri) 07:39
投稿者名:般若
Eメール:
URL :
タイトル:Re: 公平性
凡人さんへ

今回の標準死亡率改定で、無配当保険(特に、終身保険)の既加入者について、
保険料を引き下げるべきという考え方については、どう思われますか?

投稿時間:07/02/20(Tue) 15:08
投稿者名:凡人
Eメール:
URL :
タイトル:Re^2: 公平性
無配当保険は配当が無い代わりに一定予定率を修正して保険料を設定してます。
その水準が適切かどうかは別として、将来の動向によらず一定の保険料での保障を確約する保険と考えます。
よって、既加入者への死亡率変更は行う必要は無いと考えます。
(対応が不可という意味ではなく)

> 凡人さんへ
>
> 今回の標準死亡率改定で、無配当保険(特に、終身保険)の既加入者について、
> 保険料を引き下げるべきという考え方については、どう思われますか?

投稿時間:07/02/22(Thu) 23:39
投稿者名:OK
Eメール:
URL :
タイトル:Re^3: 公平性
> 無配当保険は配当が無い代わりに一定予定率を修正して保険料を設定してます。
> その水準が適切かどうかは別として、将来の動向によらず一定の保険料での保障を確約する保険と考えます。
> よって、既加入者への死亡率変更は行う必要は無いと考えます。
> (対応が不可という意味ではなく)

死亡率を保証するオプションコストを含んでいる、ということを
主張されているのでしょうか?

健康な契約者であれば乗換えができます。その場合、新契約費を
取られてしまいますが。しかし、乗換えのニーズがある程度大きい
のであれば、転換と同じように、新契約費を取らずに、新料率に
乗換えさせてあげる、という政策もあっていいように思います。



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