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投稿時間:10/05/03(Mon) 12:28
投稿者名:坂本嘉輝
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タイトル:Re^2: 生命保険の原価

秋桜児様、

コメントありがとうございます。

T.「付加保険料」についての私の理解−−について

> このことは、「付加保険料」には、生命保険会社ごとの「戦略」が含まれているものだと理解しました。

というより、むしろ、「営業保険料」に、ということだと思います。

さらに、保険料率、というより保険料額、ということだと思います。
日本生命のように、できるだけ高額の保険契約に取扱を制限して1件あたりの単価を高くしよう、という戦略と、保険料は少額の契約を多件数獲得することにより全体的な収益確保を目指すアフラックの戦略、などという具合です。

とはいえ純保険料にしても付加保険料にしても保険会社にはそれほどの自由度がないのでむしろ商品戦略ゃマーケティング戦略で勝負している、という所だと思います。

> 坂本さんがお書きになった、『生命保険「入って得する人、損する人」』は読ませていただいていました。
> 『「生命保険は助け合い」というのは迷信です』と書かれた部分も読みました。

ありがとうございます。

> 保険営業員の多くも、『「生命保険は助け合い」というのは迷信です』ということを知っていながら、顧客に対しては、「愛」だの「助け合い」だのという「迷信」を伝えているのでしょう。
> 保険商品は、単なる「商売のタネ」に過ぎないのに。

残念ながら保険営業員も、また彼らを指導・教育する保険会社の社員も、さらには保険会社自体もまだ「生命保険は助け合い」という迷信を信じこんでいます。普通の感覚では信じがたいことだと思いますが、戦後の生命保険の相互会社中心の考え方はそれほど根強く、『生命保険会社は儲けてはいけない』という迷信もまだまだ根強いものがあります。
私がいろいろ書いているのも、そのような異常な状態を少しでも解消し、生命保険も普通の商売のひとつだ、ということを多くの人(アクチュアリーも含みますが、アクチュアリーは真面目で特に頭が固い人が多いのでなかなかわかってもらうのは難しいことですが)に理解してもらいたい、という思いからです。
日本の生命保険会社の利益の源泉は圧倒的に死差益です。即ち、「いわゆる原価」の部分が本当の原価より割高になっている部分です。付加保険料の部分で儲けているわけではありません。にもかかわらずその部分を「原価」と表現してしまうことによって生命保険会社の収益構造がかえってわかりにくくなってしまうのではないか、と思います。


U.『保険商品ではなぜ「原価」を気にするのか』に対する私の理解−について

確かに保険の効能はわかりにくいと思います。
死亡保険を受け取るとき、それは保険の効能、というより、あらかじめ保険に入っておいた自分の賢明さの結果だ、と思われるでしょうし、保険金を受け取らずに保険期間が終了したとき、保険金を受け取るようなことにならなくて良かった、と思うより、大金を無駄にしてしまった、と思われることが多いでしょうから。

> 当ブログ・付加保険料比較
> http://ucosmos.blog95.fc2.com/blog-entry-284.html

付加保険料の比較で、純保険料を同じとして営業保険料からその純保険料を差し引いて付加保険料を計算し、それを比較する、というのも確かに比較のひとつの方法だ、と思います。
ただし、純保険料も会社間・商品間で必ずしも同じ、というわけではありません。

秋桜児さんの表では定期保険の保険期間10年という生命保険としては短期の商品だけを取り上げていますので、予定利率の影響はそれほど大きくはないと思いますが、予定死亡率の違いは特に高年齢になると無視できない水準になるのではないかと思います(全体的な傾向を変えるほどではありませんが)。
現在、標準となる死亡率は通常(有配当・保険年齢)といわれるもので、これに対し、有配当を無配当としたベース、保険年齢を満年齢としたベースがあります。大小関係は
(有配当死亡率)>(無配当死亡率)
(保険年齢ベース死亡率)<(満年齢ベース死亡率)
となっています。
ここで、予定死亡率の有配当・無配当と商品の有配当・無配当とは必ずしも連動しません。いわゆる準有配当という、5年毎利差配当付き、などの商品は死亡率は無配当用のものを使っています。
保険年齢ベースと満年齢ベースは契約年齢の計算方式の違いで、たとえば保険年齢ベースであれば29.5歳から30.5歳の直前までの年齢を30歳としてカウントし、満年齢ベースでは30.0歳から31.0歳の直前までの年齢を30歳としてカウントしていますので、平均して0.5歳分の死亡率の差があります。

> 保険営業員のうち、会社や自分の役に立つ営業をしようと考えている営業員は多いでしょうが、顧客の役に立つ営業をしようと考えている営業員はどれほどいるのでしょうか?

保険営業員は、もちろん自分の収入のことも考えているでしょうが、そのうちほとんどの人は所属する保険会社から与えられた情報と取扱範囲の制限の中でできるだけ顧客の役に立つ営業をしようと考えているものと思います。保険会社の社員も与えられた情報の範囲内でできるだけ自社の商品が顧客にとってメリットがある部分を見つけ出して保険営業員を教育しているものと思います。保険会社と保険営業員がぐるになって顧客の犠牲のもとに自分たちの利益のみを追求しているとしたら、そのような商売は何十年も持たないと思います。

もちろん各社の保険料を徹底的に比較してできるだけ安い商品を選択する、という保険の入り方もあると思いますが、保険加入の多くはそのような考慮とは別の事情で行なわれているのではないかと思います。


以下は関連一覧ツリーです。
- 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/20(Tue) 09:48 No.3484
Re: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/04/24(Sat) 13:58 No.3487
No 3503の秋桜児さんのコメント... - 坂本嘉輝 10/05/23(Sun) 20:16 No.3505
No 3501の通りすがりさんのコメ... - 坂本嘉輝 10/05/23(Sun) 19:35 No.3504
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/17(Mon) 21:32 No.3498
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/05/22(Sat) 16:29 No.3503
Re^3: 生命保険の原価 - 通りすがり 10/05/19(Wed) 20:01 No.3499
Re^4: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/20(Thu) 09:08 No.3500
Re^5: 生命保険の原価 - 通りすがり 10/05/21(Fri) 01:49 No.3501
Re^6: 生命保険の原価 - 一消費者 10/05/21(Fri) 07:53 No.3502
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/11(Tue) 10:45 No.3496
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/05/12(Wed) 22:49 No.3497
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/05/03(Mon) 12:28 No.3493
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/05/06(Thu) 19:38 No.3495
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/25(Sun) 20:14 No.3488
Re^3: 生命保険の原価 - 秋桜児 10/04/29(Thu) 18:43 No.3492
Re: 生命保険の原価 - actuary_math 10/04/21(Wed) 20:49 No.3486
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/26(Mon) 16:48 No.3489
Re: 生命保険の原価 - Dr.KEN 10/04/20(Tue) 23:05 No.3485
Re^2: 生命保険の原価 - 坂本嘉輝 10/04/26(Mon) 16:56 No.3490
Re^3: 生命保険の原価 - Dr.KEN 10/04/28(Wed) 01:35 No.3491
Re^4: 生命保険の原価 - 現役保険営業マン 10/05/04(Tue) 13:02 No.3494

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