バーナンキ議長の発言が話題になっています。
アメリカの経済が『異例なほど不確か』と言った、ということでマーケットが大きく下がったり上がったりしました。
そのニュースのテレビ画像でもちょうどその発言の所を流していたのですが、なんとなく『remains』という言葉を聞いたような気がしていました。
原文を確かめてみると、そこのところは
『remains unusually uncertain』
となっていました。
確かに『unusually uncertain』は『異例なほど不確か』ですが、その前の『remains』は『だ』ということではなく、『以前からそうだが、今もまだそのままだ』という意味のはずです。
どういうわけか、日本のテレビのニュースや新聞ではこの『remains』が省略されてしまって、『異例なほど不確か』だ、という具合に報道されていたので、この『remains』が気になってしまった、ということです。
もちろん私は普段から英語のニュースを見たり英語の新聞を読んだりしたりしているわけではなく、何か必要なときだけ仕方なく英語を読んだりするだけですが、今回は日本のマスコミの不思議を見たような気がしました。
『以前からそうだが、今もまだそのままだ』ということであれば、『そのまま』でそんなにマーケットが急変動することもなさそうなのに、何でだろう、とちょっと気になった、ということです。
いずれにしても、日本はバブルがはじけてもう20年ですが、アメリカはまだ『始まったばかり』ですから、これからもマーケットの動きには当分一喜一憂が続きそうですね。
“unusually uncertain”は訳しにくいですよね。”remains”は気にしないですっ飛ばしましたが、ご指摘のとおりだと思います。バーナンキ議長の言っていることは、6月23日のFOMCの声明から変わっていないと思います。
市場をまとめたものはこちら
http://barmskun.iza.ne.jp/blog/day/20100624/
英文はこちら
http://www.federalreserve.gov/newsevents/press/monetary/20100623a.htm
議長の発言の趣旨は、
X 思っていたほど米国の経済は回復していない
X 現在、市場が株高になっている傾向があるけどこれは、好調な企業業績に支えられているから
X 金利は当面上げることができない
というものだと思います。
今日のBloombergでPIMCOのCIO二人も似たようなことを発言していると思います。
http://www.bloomberg.com/news/2010-07-27/u-s-stock-index-futures-climb-bank-of-america-shares-advance-in-europe.html