国民の理解

マイナンバー制度がいよいよこの秋から始まります。
これをビジネスチャンスとして、いろいろな会社があることないこと煽り立ててアドバイスを売ろうとしたり、不必要なシステムを売りつけようとしているようです。

で、このマイナンバー法制ですが、いつの間にできた法律なんでしょう。法律ができた時、国民は十分理解していたんでしょうか。

今、安保法案について『国民の理解が十分でないので採決すべきでない』という議論がさかんに行われています。このように言っている人は、マイナンバー法制について同様の主張をしていたんでしょうか。

確かに安保法制について十分理解が進んでいないのかも知れません。しかしそれは政府の説明不十分というだけのことでしょうか。民主党をはじめとする野党が国民の理解を妨げていたということはないでしょうか。ロクでもない質問を何度も繰り返し、国会の審議時間を空費したのではないでしょうか。

もし国民の理解不足が法案の採決をさせない理由になるとすると、今後国会の議論で法案に反対する側は議論をするのでなく、相手の説明を妨害し、国民に誤解・不信感を植え付けることが大いに有効な戦略となります。

今日そのような理由で採決が先送りされなくて良かったと思います。

さらに国会での立法に関して、国民の理解は必ずしも必要とされていません。国民もそれほど暇ではないので、一つ一つの立法案を全て理解しようなんて面倒なことはしたいとは思わないはずです。その代わりに国民の代表として国会議員を選挙で選び、高い給料を払って国民に代わって法律案を審議し、採決することを委託しているわけです。全てを直接国民に任すということであれば、国会議員の存在理由がなくなってしまいます。

このあたり、民主党の先生方はどう考えているんでしょう。
多分何も考えていないんでしょうね。

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