原発事故調査委員会

一昨日の日経新聞で原発事故調査委員会の記事が出ました。

政府の事故調査委員会が近々発表する最終報告書で「地震によって重要機器が損傷した証拠はない」と報告する予定だということで、これは国会の事故調査委員会が「地震による損傷の可能性は否定できない」として、地震によって事故が起こったとしているのと対立することになったということです。

国会の事故調査委員会というのは、まあ民間事故調査委員会より「まだましだ」というくらいのもので殆どあてにはなりませんし、この原発事故を「人災だ」などと言っている所を見ると、まともな論理的思考能力も持ち合わせていないことは明らかです。
この原発事故が「人災」だということになったら、あらゆる天災が全て「人災」ということになってしまうという簡単な理屈もわからないんでしょうね。

国会の事故調査委員会が「(東電が)事故原因を想定外の津波として片付けているのは受け入れ難い」、「地震による損傷の可能性は否定できない」ということで、証拠もなく根拠もなしに「地震が原因だ」と決めつけているのに対して、国の事故調査委員会の方はきちんと事実の積上げを行なって「地震によって重要機器が損傷した証拠はない」として、その上で簡単に結論を出さずに今後の調査の継続を求めています。まだ事故の現場のうちできちんと見ることができない場所もたくさんあるんですから、これは当然のことです。これこそ信頼できる科学的な調査です。

国の事故調査委員会の中間報告、年末年始の休みに読もうと思って結局途中で止まったままになっていますが、最終報告書が出た所で改めて全体を読んでみたいと思い、今から楽しみです。

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