消費税を返す

菅さんがサミットから帰って来て選挙運動に戻った途端、とんでもないことを言い出しましたね。
消費税率を上げる代わりに低所得者層には払った消費税を返すとのことです。具体的にどうやって返すか、考えているんでしょうかね。
お金というのは取立てるのは難しくなくても「払う」というのはなかなか難しいものです。「税金」というお金を取立てるためだったら多少のお金を使って、そのための体制を作ることができます。でもお金を払うためにさらにお金をかけて体制を整えるというのはなかなか簡単じゃありません。
生命保険会社でも保険料というのは加入者の方に「払込の義務」があって、保険会社の方に「徴収する権利」があるわけじゃありません。でも実際は保険会社の方が一生懸命お金をかけて保険料の取りっぱぐれがないようにしています。
保険金の方は保険会社の方には支払いの義務があるのですが、加入者の方から請求がないとなかなか払うのが難しいのです。そのため保険金の不払問題などが発生したりすることになります。
まだ去年のことですが、「定額給付金を払う」という制度ができました。これも「お金を払う」という制度ですから、市町村の窓口は大変な思いをしたはずです。この4月に総務省が発表したところによると97.7%の支払率ということですから、不払が2.3%あるということですね。対象世帯数が55百万世帯ですからその2.3%で計算して、約126万件の不払が発生しているということです。
年金制度も国民年金の保険料未納が良く話題になりますが、年金記録の問題などもあり、年金の不払がどれだけあるかもわからない。不払率の計算すらできないということです。
まぁ菅さんのアイデアが実現されることはないんでしょうが、そうするとまた『口からでまかせの思いつきしか言わない』と民主党が批判されるんでしょうね。それが選挙の前なのか後なのかわかりませんが。

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