特例告示

保険会社の決算はこの連休でほぼまとまっているものと思いますが、それについて連休直前の4月28日に金融庁から緊急に「特例告示」なるものが出ています。

「保険業法施行規則第七十三条第一項第二号の規定に基づき、平成二十三年三月三十一日を末日とする事業年度に係る支払備金として積み立てる金額の特例を定める件」(特例告示)の公表について

これはこの震災に関して保険金等の支払備金を計上するのに、通常の方法では適正な評価が難しそうなので、通常のルールとは別に何らかの合理的な方法で計算するのでも良しとするというものです。

震災・津波による保険金の支払事由の発生は2011年3月のものがほとんどでしょうが、3月末までに請求あるいは通知されないものが多いと思われるので、だからといって3月末の備金に計上しないのもおかしいということで、各社それぞれ合理的な方法による計上を認めるこということでしょうが、これにより会社ごとの対応の違いが出てしまいます。

いずれにしても2011年3月期・2012年3月期の2期にわたっていろいろな影響が出てきますので、決算の比較などする時は要注意です。

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