飯田橋の警視庁に行ってきました。
事の経緯は以下のとおりです。
6月24日の土曜日、JR総武線の各駅停車で新小岩から新宿に行き、埼京線に乗り換えようと思って下りた所で何となく違和感を感じ、何だろうと思ったら眼鏡を忘れたことに気がつきました。
持っていた袋の中にもポケットの中にも見当たらず、またその眼鏡をかけていない事も確認し、さては電車の中に置き忘れたに違いないと思いました。
眼鏡については掛けてないのに掛けていると思って外そうとしたり、掛けているのに掛けてないと思って探し回ったり、ということが何度もありますので、そのあたりはちゃんと確認しています。
白内障の手術をして、手元の書類を見たりi-padやパソコンの画面をみるには眼鏡は不要なのですが、駅の時刻表の案内などを見る時は眼鏡がないと見づらいので眼鏡をかける事にしています。
で、家に帰れば白内障の手術が終わってから作った新しい眼鏡もあるので、失くした眼鏡はそのままでも良いか、と思ってそのままにしていました。
でも週明けの水曜日になって、帰宅時に大宮駅に行った時、やはり忘れ物として探してもらった方が良いかなと思い直し、駅の改札口の駅員さんに問い合わせてみました。
もし誰かがみつけて駅に届け出ていたとすると、届けた人の落とし物を拾った手続きとか、それを預かった駅員さんの預かる手続き、それを別の所に送る手続きなどいろいろ手間をかけている事になるので、こちらで何もしないとその手間を全て無駄にしてしまうので、それも失礼なものだなと思ったわけです。
で、改札口の駅員さんがいろいろ問い合わせてくれた結果、それらしき眼鏡が高円寺の駅で届けられ、その後東京駅に送られて、その後警視庁に送られているようだということで、画像で確認することはできないので直接警視庁に行って確認してください、という事でした。
そこで出てきたのが、『飯田橋の警視庁』に行って下さいという話です。
刑事もののドラマなどで『警視庁』が出てくると、良く出てくる警視庁のビルはたしか霞が関とか桜田門とかの地名で、飯田橋じゃあないよな、と思ったのですが、駅員さんがあまりにも当然のことのように『飯田橋の警視庁』と言っているので、これは帰ってネットで調べてみようと思って帰ってきました。
家で調べてみると『飯田橋の警視庁』というのは正式には『警視庁遺失物センター』という場所のようだということが分かりました。
翌日の木曜日は晴れでかなり暑くなる予想だったのですが、外に出てみると思ったより空気が涼しく、これだったら大丈夫かなと思って飯田橋に出かけました。
飯田橋にはハローワークがあって、アカラックスの会社をやっていた時に何度か行ったことがあるんですが、飯田橋の駅を出てバカでかい交差点の歩道橋を渡って、そのハローワークに行くちょっと手前の小道を左に入ると、すぐにこの『遺失物センター』の建物があります。
たとえば本などであればタイトルで特定したり、あるいは電子機器等であればメーカーや機種名を指定したりすればよいのですが、眼鏡ではそのような特定の指定の仕方ができないので、例えば眼鏡のツルのメッキが剥げているとか、レンズのコーティングがかなり剥げてまだらになっているなんて説明をし、また写真はないかと言われて、マイナンバーカードと期限切れの免許証を出したりしてその写真で、『ここで掛けている眼鏡です』と話したりして、最終的に無事懐かしい眼鏡が出てきました。
もう20年も使っていて、ほかの人にはほぼゴミと同じような物ですが、私にとってはかなり便利なメガネです。白内障の手術が終わってからこの眼鏡をかけてみると、ちょっと遠い距離を見るのにちょうど良い塩梅です。
白内障の手術は水晶体の中を空っぽにしてその中に人工のレンズを入れるんですが、そのレンズの焦点をどうするか選ぶことができます。二焦点レンズや多焦点レンズもありますが、私の手術をしてくれた先生は余程の理由がなければ単純な単焦点レンズを入れ、あとは眼鏡で調整するのが良いという考えで、私も同様に考えていたのでそのように手術して貰いました。
この古いメガネは本屋で背表紙を見たりコンビニで商品を探したりテレビを見たり、の時にちょうどいい塩梅です。手術が終わってから新しく作った眼鏡は、もっと遠い、遠くのビルを見たり月を見たりするのにちょうど良い塩梅です。
で、無事に眼鏡が戻って大宮のオフィスに帰ったのですが、途中昼食に入ったてんぷら屋さんのおねえさんの『今日は地獄の暑さだ』という言葉通りの暑さで往生しました。暑さにふらふらになりながらもなんとかオフィスに戻ってやれやれ一安心です。
とまれ、昔懐かしいメガネが戻って、まああと10年くらいは使えるか、と思うとメデタシメデタシでした。