国内総生産(GDP)

去年の日本のGDPが中国に抜かれて世界で第3位になった(1位はもちろんアメリカですが)というニュースが大きく取上げられています。日本より上はまだアメリカと中国だけなんだと思いますが、いずれにしてもいずれは中国だけじゃなくインドやインドネシアなどに次第に抜かれていくんだろうなと思います。

「GDPは・・」と言われると「GNPは?」と聞きたくなります。誰も教えてくれないのでちょっと調べてみましたが、GNPというのはもう正式にはなくなっているということで、GNI(国民総所得)がそれに代わっているようです。

直近のデータはどこを見たら良いのか良くわからないので「世界の統計」というのを見たら、直近で2008年の数字が出ていました。それによると日本はGNIがGDPの1.033倍、中国はGNIがGDPの0.976倍、これを使って2010年のGDPをGNIに直してやるとかなり差は詰まるものの、やはり中国の方がちょっとだけ上になっています。GDPとGNIの違いは対外的な資産・負債に伴う収支ですから、もしこの比率が変わって日本の比率がもっと高く、中国の比率がもっと低くなっているとすると、どっちが上になるか微妙な所です。

いずれにしても日本に比べて中国の成長は著しく、その元となっているのは圧倒的な人口の差ですから、2位3位で騒ぐほどのことはないんですが、GDPを発表するんだったらGNIもセットで発表してくれればいいのに、と思います。そういえばその昔、GDPでなくGNPが基本指標だった時、GNPだけでなくGDPも一緒に発表してくれればいいのに、と思っていたことを思い出します。

今回は外国との比較なのでGDPも名目の方で比較していますが、国内のことだけ考える時、大抵の場合名目でなく実質GDPが話題になります。これもインフレの時は名目より実質の方が注目すべき指標ですが、今のような低金利の状況では実質より名目の方が重要だと思うんですが、政府もマスコミも昔ながらに実質の方ばかり重視してますね。仕方がないから私は、記事の後の方にちょっとだけくっついている名目の方の数字を見ています。

いずれにしてもお隣の中国の経済が大きく発展し中国がお金持ちになるのは、中国をお客さんにしている日本にとっては喜ばしいニュースですね。

Leave a Reply