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毎勤統計の特別監察委員会の1月の報告書

水曜日, 3月 6th, 2019

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_03321.html?fbclid=IwAR1pz49rueHM4kbXlA7m9oN1UsR2lzBzfnFV58T_mcVwifZuwReOrXI-EJw
毎勤統計の特別監察委員会の1月の報告書です。呆れ果てるほどよくできた報告書で、ほとほと感服します。
何が起きたのか、そうなった周辺の状況、関係者はどう思っていたのか、その起きたことを統計の立場からどのように評価するか、また、法律的にどのように評価するか、どのようにしたら不適切な事態の再発を防ぐことができるか、等について、関係者の具体的な証言に基づいて非常に論理的に整理されている報告書です。
東京都で500人以上の事業所の調査が全数調査でなかったことについても、抽出調査をしていたことが法律違反、ということではない、と明確に説明されています。統計の報告書では全数調査と書きながら、具体的に調査をするための事務連絡には抽出調査だ、と明確に書いてあり、その事務連絡は厚労省の担当者だけでなく、全都道府県の担当者も目にするものだったし、抽出率も1より小さい数値が明確に表になってついていて、その両者で整合性が取れていない、そのことに気が付いている人がいてもそれを是正しようとする人がいなかった、ということが問題なんだ、と明確にしています。
この、整合性が取れていない、という事態はこれ以外にもいくつもあり、抽出調査をしているのに復元処理をしなかった、あるいは復元のための復元率として使っている数値が違っていた、等々様々なところで不整合があり、また、その不整合について気が付いている人がいたにもかかわらず、そのまま放置され、不整合を是正しようとしていない、等の実態が明らかになっています。
統計の実際の計算はCOBOLプログラムで行われているけれど、厚労省にはCOBOLを扱える担当者が少なく、プログラムの修正が十分検証されない、とか、一旦修正されたプログラムはその後、特段の理由がない限り検証されることなくそのまま使われ続ける、とか、様々な問題が指摘されています。
いずれにしてもこの報告書の明晰さ、わかりやすさは驚くばかりです。
これを書いたのが、特別監察委員会の委員長の樋口さん本人だ、とすると、樋口さんはホントに論理的な思考をする人であり、非論理的な質問を連発する野党の国会議員には我慢ならないのも十分理解できます。
興味ある人は一読をお勧めします。