Archive for 12月, 2010

年末ご挨拶

火曜日, 12月 28th, 2010

アクチュアリーの練習帳、ごらんいただきありがとうございます。
本年の営業は今日で終了です。

今年はいくつか新機軸を試してみましたが、まあまあうまく行っているような気がします。

私のコメントはブログ化したことにより、気軽にいろいろ書くことができました。
生命保険入門のほうは完成まで至りませんでしたが、大筋の流れは書くことができました。
枝葉の部分も含めて、来年には完成させ、次の課目に進みたいものと考えています。

良かったらまた来年も、時々覗いてみてください。

1年間、応援ありがとうございました。

保険検査マニュアル

月曜日, 12月 20th, 2010

保険会社に対する金融庁の「保険検査マニュアル」が改訂されるようです。

==>「保険検査マニュアル改定(案)」の公表について

先週12月15日に改定(案)が発表され、現在パブリックコメントの手続きに入っています(締切りは来年1月14日午後5時まで)。

この検査マニュアルというのは、金融庁が保険会社を検査する時にこのように検査しなさいという検査官向けのマニュアルなんですが、それと同時に検査を受ける保険会社の側も、このように検査するんだからあらかじめそのつもりで準備しておきなさいという性格のものです。
現行の約200ページのものが改訂(案)では約300ページと、大幅に増えています。こんなもの細かくチェックするなんてことはできませんが、ざっと見てみました。

で、今回の改訂ですが、何よりもまずチェックリストとしての機能が明確になり、このマニュアルで「・・・しているか」の所を「・・・している」と答えられるように組織を作ったり会議を作ったり規定を作ったり報告書を作ったりすれば、とりあえず一応体制の整った保険会社が出来上がるというもののようです。
今回の改訂では各分野ごとに、経営陣による態勢整備・管理者による態勢整備・個別の問題点の3段階で確認すべき事項が整理されているため、否応なしに経営陣の関与が明確に検査されることになります。

大部のものですが、適当に面白そうなところを見繕って見てみると、面白いと思います。
新しく保険会社を作る時など、この検査マニュアルに従って組織や規定を作れば良いので、大分作業がしやすくなると思います。

進退きわまる

金曜日, 12月 17th, 2010

小沢さん、いよいよ本当に進退きわまってしまいましたね。
鳩山さんや輿石さんにも見放されつつあるようですから、もはやこれまで、でしょうか。

じっくり時間をかけてここまで見事に雪隠詰めにしてしまう、というのは岡田さんも菅さんもたいしたものですね。
うわさのように、後ろで野中さんあたりがアドバイスしているんでしょうか。

当面、年末年始で忙しい時期ですが、民主党・自民党の先生方はそれどころじゃなさそうですね。

サンデル教授の白熱教室

金曜日, 12月 17th, 2010

評判の「サンデル教授の白熱教室」というのを観てみました。

保険代理店のKENさんがいろんなテレビ番組の録画をしていて、どういうわけか間違ってその番組も録画されていて、仕方がないから見てみたらなかなか面白かった・・・と言って、DVDに落として持ってきてくれたんです。
会社のアカラックスでやっているセミナーがあまり面白くない(?)ので、このサンデルさん流のやり方でやってみたらもっと面白くなってお客さんも増えるんじゃないか、という親切心からのプレゼントです。

で、仕方なく見始めたのですがやはり面白くありません。こんな雑駁な議論に夢中になって付いて行く気にはどうしてもなれません。そのうちやっと気が付いたんですが、教授は「政治哲学」と言っています。哲学じゃないんです。政治哲学なら面白くないのが当然です。な~んだ、そうだったんだといった所です。

「哲学」というのは、たとえば「真理とは何か」とか「時とは何か」とか根元的なものについて、どうでも良いような議論をあーでもない・こーでもないと議論する、殆ど無益、でも無害なものです。これだったらちょっと暇つぶしに付き合っても良いかも知れません。
でも「政治哲学」というのはまるで違います。何らかの政治的主張をいかにして正しいもの、正義そのものと皆に思い込ませるかという技術を学問らしく見せているものです。議論が雑駁なのはそのようにして議論をある方向に導いていこうとしているんですから、当然です。私はこれほど有害なものはないと思います。

非常に毒性の強いものですから取扱いは厳重注意で、それが有害なものだということを知り、その毒に侵されないようにしなければならないということは知っておかなければなりませんが、それ以上、知ったり使ったりするものじゃないと思っています。

私は誰かをダマクラカソウとも思わないし、ダマクラカサレヨウとも思いませんから、政治哲学は基本的に「よけて通る」という対象です。
で、もちろんアカラックスのセミナーで参加者を丸め込もうなんてことも考えませんし(考えてもできそうもありませんし、参加者(特に常連の参加者)はハーバードの学生さんたちと違ってそう簡単に丸め込めるような相手ではありません)、サンデル流のセミナーにしようとも思いません(そんな演技力はなさそうです)。

私など戦後の生まれですが、第二次大戦の話を色々読んだりヒトラーのナチスの話を読んだり、安保闘争の話やべトナム戦争の話や色々見聞きしているので、それなりの免疫がありますが、そんな免疫がない若い人は「正義」なんて言葉に簡単に夢中になってしまうのかも知れませんね。

それにしても政治哲学の講義を「哲学講義」なんて言葉で表現しているというのは、誰が言っているのか知りませんが、かなりタチの悪いゴマカシですね。

法人税の減税

水曜日, 12月 15th, 2010

菅さんが頑張って、法人税の実効税率を5%引き下げるという方向がほぼ決まったようですね。
具体的にどうなるのかまだはっきりしませんし、すでに課税優遇制度の圧縮ですでに5%引き下げを半分くらい相殺してしまうような話も出てきていますが、ここはエイヤっと単純に5%引き下げるとしてちょっと簡単な計算をしてみたので紹介します。

この5%の引き下げで税収が1兆5千億円減少すると言っているので、1兆5千億円を5%で割って対象となる課税所得は30兆円ということになります。引き下げ前の実効税率が40%ということになっていますので、この30兆円に対する税金は12兆円、税引前利益と課税所得を同じとすると税引後利益は18兆円ということになります。
また法人税率を5%引き下げることによって企業は税負担が1兆5千億円減少するので、ここは菅さんのアドバイスに従って、税負担が軽くなる企業は思い切って2兆円、いろいろな投資や新規雇用や賃上げに充てるとします。まるまる2兆円経費が増えたとして、課税所得は30兆円-2兆円=28兆円。これに対して40%-5%=35%の税金がかかるので、それは9兆8千億円。税引後利益は18兆2千億円で、法人税率を引き下げなかったときの18兆円より2千億円多くなります。

企業にとって2兆円余計に使って税引後利益が2千億円増えるんですから、何の問題もないという見方もできるんですが、別の見方をすれば税引前利益は30兆円から28兆円へ2兆円も減益となり、法人税率の引き下げのお陰で何とか税引後利益は前年並みを維持したという姿にも見えてしまいます。

法人の決算を税引前利益で見るのか、税引後利益で見るのか見方の違いですが、現状ではまだまだ税引前利益にこだわりがあるんじゃないかと思います。
そうすると企業は余計な経費を使わないで税引前利益をしっかり確保し、法人税が軽くなった分は丸々「利益」として留保されてしまいそうです。

法人税収があれば、そこからお役人の経費やら何やら引かれるにしても、その一部は公
共投資その他に回って使われますが、税収がなければ投資も行なわれないことになります。法人税率を引下げた結果、かえって社会全体の投資額が減ってしまうかも知れません。
税金を取ってそれを投資に回すより、税金を安くしてその分投資に回すという方が政府の経費分だけ節約になるので、遥かに効率的になるというのはその通りですが、そううまくは行かないかも知れません。
なかなか難しい話ですね。

国富論

金曜日, 12月 10th, 2010

「国富論」を読みました。

感激のあまり感想文を書いてここに載せようと思ったのですが、勢い余って何と3ページにもなってしまいました。
そのままここの載せるわけにもいかないので、別ファイル
==>『国富論の感想文』
にしました。

もし良かったら見てみて下さい。
感想文の方はともかく、この本自体本当におススメです。

民主党の小沢さん

木曜日, 12月 2nd, 2010

民主党の小沢さん、最近目立ってますね。
とりあえず強制起訴の裁判を回避するための訴訟はあきらめたようですが。
政治活動の方で何とか目立とうと、いろんな所でがんばっているようです。

民主党の幹事長の岡田さんも、小沢さんの国会招致にちっとも積極的に動いていません。これはこのままほっぽっといて野党やマスコミの欲求不満を膨らましておいて、一気に国会の決議で証人喚問に持って行こうという高級戦略だとするとなかなかの作戦ですが、どうなんでしょう。

小沢さんも新しい議員グループを作ったり民主党の幹部批判をしたり、派手な動きをすればするほどもう昔の力がなくなってしまったんだなと思わざるを得ません。表に出てこない分何をやらかすかわからないというオッカナサは、殆どなくなってしまったようです。

国会解散・総選挙でもあれば仕切り直して、地元の得票で国民から支持されているなんて主張することもできるんでしょうが、支持率1%でも辞めないで頑張るといっている管さんは滅多なことでは国会解散はしないでしょうし、そのうち強制起訴の裁判が始まってしまうとますます苦しくなりますね。

管さんがだらしないから小沢さんだ・・などという無責任な議論もありますが、私としては管さんの言う通り、石にかじりついてでも、支持率が1%になろうと、そんなマスコミ誘導の世論調査なんかに惑わされずに頑張り続けてもらいたいなと思います。

日本航空の会社更生案

木曜日, 12月 2nd, 2010

日本航空の会社更生案、地裁の認可で決まったようですね。これで稲盛さんももう逃げるわけにはいかなくなっちゃいましたね。

自分が関わった更生案ですから、途中でおっぽりだすわけにはいかないでしょう。銀行はまだまだ先行き不透明で、資金の追加負担にはなかなかウンと言いません。そこで、必要だったら京セラから「人も出し・金も出す」ということになってしまったようです。

「京セラ」というのは稲盛さんが一人で作った会社みたいなものですから、生かすも殺すも勝手次第ということかも知れませんが、京セラを超優良企業と思って投資している株主にしてみれば、稲盛さんの道楽に京セラが巻き込まれてしまってニッチもサッチも行かなくなってしまうのは、御免蒙りたいという所でしょうか。

日航もとりあえず切るものを切って、見た目収益が改善したように見えますが、本当の所はどうなっているのか、外からはなかなかわかりません。
うまく再生が成功すると良いですね。