Archive for the ‘時事雑感’ Category

歳費の日割り

金曜日, 8月 6th, 2010

国会議員の歳費を「月割り方式から日割り方式にしよう」という議論が盛んです。

議員になったあと、たったの何日間で1ヵ月分の歳費を貰うのは貰い過ぎじゃないかという議論のようです。

議員の歳費は月額130万円とのことで、これを日割りにしようということです。

月額130万円ということは年額で1,600万円くらい。国会議員の収入はこんなもんじゃなかったような気がして、調べてみました。歳費以外にもボーナスもいろんな手当てもあって、だいたい年額4,000万円位になるようです。だとすると今議論しているのは、全体の4割についてだけ月割りを日割りにして、残りはそのままということでしょうか。

さらにこれとは別に国から支払われる秘書給与というのがありますから、これを入れると年額7,000万円位になるようです。だとすると全体の2割ちょっとの部分についてだけの議論ということになります。

せっかく国会議員になったんだから、こんなつまらない事に一生懸命になるんじゃなくて、もっと大事なことがいくらでもあるだろうという気もするんですが、もっと大事なことは何もできないからこんなことで時間潰しをするしかないのかなという気もします。

いろんなコメンテーターが「民間じゃ当たり前のことだ」なんて偉そうなことを言っていたのは、あきれてしまいました。

確かに雇用契約の従業員の場合は何らかの形の日割りの規定が一般的のようですが、委任契約の取締役の報酬はまだ月割りが普通ではないでしょうか。

コメンテーターは「国会議員は国の従業員のようなものだ」と言いたいのかも知れませんが、議員さん達は自分達を「国民に選ばれて国の活動をチェックし、方向づける取締役のようなものだ」と思っているんじゃないでしょうか。

それにしても新しい議員さんの歳費の日割りは議論になりますが、議員でなくなってしまった人の歳費の日割りについてはどうするのか聞こえてきません。

日割りにするまでもなく、途中までしか勤めなかった月の分は歳費を払わないのでしょうか。これだけもう既に日割りということもないでしょうが、あるいは退職金の一部と考えたり、あるいは残念ながら落選してしまった人から日割り分を返させるのは情において忍びないということでしょうか。

いろいろ考えると面白いテーマですね。

民主党の両院議員総会 

日曜日, 8月 1st, 2010

民主党が参院選の結果の総括のための両院議員総会を開いた、というニュースでマスコミはまたまた大騒ぎです。といっても大騒ぎの内容は、菅代表の責任を問う声が非常に多かった、菅さんはいつまでもつんだろうか、ということのようです。

参院選が民主党にとって大敗北だった、という評価はどの議員も一緒なのでしょう。その責任が、菅さんの消費税発言だ、ということで菅さんが集中砲火を浴びたようですが、私にとって不思議なのは、小沢さんです。

外部から見ると小沢さんも選挙敗北の責任者の一人(もしかすると最大の責任者)であることは明らかだと思うのですが、その小沢さんはこの両院議員総会に出席もしていないようです(鳩山さんは出席した映像が流れていました)。

肝心の責任者が出席もしないで勝手なことをしているのに(何かほかの会談をしていたように報道されています)、その欠席をとがめるような発言が私の知る限りまるで報道されていません。もし、報道から推測されるようにそのような発言がまったくなかったんだとしたら、民主党、という政党は一体何なんだろう、と思います。

誰もそんなことを問題としないのでしょうか、誰もそんなことを発言することもできないんでしょうか。 

remains

日曜日, 7月 25th, 2010

バーナンキ議長の発言が話題になっています。
アメリカの経済が『異例なほど不確か』と言った、ということでマーケットが大きく下がったり上がったりしました。

そのニュースのテレビ画像でもちょうどその発言の所を流していたのですが、なんとなく『remains』という言葉を聞いたような気がしていました。

原文を確かめてみると、そこのところは
『remains unusually uncertain』
となっていました。

確かに『unusually uncertain』は『異例なほど不確か』ですが、その前の『remains』は『だ』ということではなく、『以前からそうだが、今もまだそのままだ』という意味のはずです。

どういうわけか、日本のテレビのニュースや新聞ではこの『remains』が省略されてしまって、『異例なほど不確か』だ、という具合に報道されていたので、この『remains』が気になってしまった、ということです。

もちろん私は普段から英語のニュースを見たり英語の新聞を読んだりしたりしているわけではなく、何か必要なときだけ仕方なく英語を読んだりするだけですが、今回は日本のマスコミの不思議を見たような気がしました。
『以前からそうだが、今もまだそのままだ』ということであれば、『そのまま』でそんなにマーケットが急変動することもなさそうなのに、何でだろう、とちょっと気になった、ということです。

いずれにしても、日本はバブルがはじけてもう20年ですが、アメリカはまだ『始まったばかり』ですから、これからもマーケットの動きには当分一喜一憂が続きそうですね。

しばらくは落ち着いた日々が、、、

月曜日, 7月 12th, 2010

大相撲名古屋場所もスタートし、参院選も終わり、ワールドカップも終わりました。
ようやくしばらくは落ち着いた日々が送れそうです。

菅さんも選挙対策のダンマリ戦術はもう解禁でしょうから、敗軍の将、これからは大いに語ってくれるでしょう。

民主党の中では敗戦の犯人探しが始まるんでしょうが、枝野さんも黙って引っ込むような人じゃありませんし、小沢グループの複数立候補戦術が惨敗ですから、攻める方も勢いが出ませんね。小沢さんに対する検察審査会の結論もそろそろ出る頃ですし。小沢さんはしばらく前から行方不明のようですね。

とりあえず形だけ国会を開いて、すぐに夏休みに突入ということでしょうか。郵政法案がまたまた先送りされると亀井さんは面白くないでしょうが、国民新党も敗戦組ですからあまり強くも出られませんね。

いずれにしても「ねじれ国会」ですから何も決まらず、いたる所で欲求不満が溜まるんでしょうね。

例の「年金払タイプの死亡保険の最高裁判決」、その前の高裁の判決文と、その前の地裁の判決文が手に入りました。やはり非常に面白い議論が展開されています。

わかりやすく整理してお知らせしようと思います。しばらくお待ち下さい。

収入保障保険タイプの「二重課税が違法」

木曜日, 7月 8th, 2010

収入保障保険タイプの死亡保険について、「二重課税が違法である」という最高裁の判決が7月6日に出て、大騒ぎになっています。

詳しくはまたどこかにまとめる予定ですが、要は、
年金タイプの死亡保障についてその年金受給権が相続税の対象となっているにも関わらず、年金受取の際にその受取年金に対して改めて所得税を課すのは二重課税であり、所得税法違反である。
というもので、二重課税方式で税金を計算した税務署の更正(税務申告の修正のこと)は誤りであることを明らかにしたものです。

この二重課税方式の計算は、別にこの件の税務署だけでなく、どこの税務署でも同じように行なわれているので、この判決により全国的に税金の計算を直さなければならないことになります。

財務大臣は「この誤りにより取り過ぎた税金は払い戻す。法律上は5年前までにさかのぼって返す必要があるけれど、5年に限定しないでもっと前までさかのぼって返す」と宣言してしまいました。

まさに選挙の真っ最中の出来事なので、民主党に少しでも良い印象を持ってもらおうとしてこんなことを言ってしまったのでしょうが、事はそう簡単には行きそうもありません。

最近ではあまり話題に上ることもなくなってしまいましたが、年金記録問題の「消えた年金」。「全部記録を正しくして払います」と大見得を切ってしまってから、実際にはそんなことは現実的にほとんど不可能だとわかってダンマリを決め込んでいる、その二の舞にならなければ良いんですが。

今回の最高裁判決は、その最大のポイントは二重課税の問題なのですが、実はもう一つ「受取年金に対する課税の取扱い」という問題も同時に提起しています。

どういうことかと言うと、相続税の計算の対象となる年金受給権については、もうそれ以上所得税の対象としてはいけないけれど、実際に貰う年金の総額がその年金受給権を上回る部分については、これは利息収入(資産運用益)として所得税の対象とすると言っているんです。

これまでの考え方では、この資産運用益の部分を計算するのに、年金受取(見込)額の総額と、年金受給権との比を取って、受取る年金のうち一定割合が資産運用益の部分だとして計算することになっていました。

ところが今回の最高裁の判決では、1回目の年金については年金受給権が発生した途端に年金を受取ることになるので、資産運用期間がないため資産運用益もないはずで、1回目の年金は全て年金受給権をとり崩したものと考えるべきだと言っています。となると、2回目以降の年金に資産運用益を割り振ることになるのですが、それをどうやるかということは最高裁は何も言ってません。

1回目の年金について取り過ぎた税金を返すというのであれば簡単ですが、2回目以降の年金についても返すためには、2回目以降の年金について資産運用益をどう計算するか決めないとなりません。1回目の資産運用益がゼロになった以上、2回目以降の年金について資産運用益は年金額の一定割合というのも不自然でしょう。まずは「税務当局がこの計算ルールを決める」という所から始めなければなりません。年金額のうち資産運用益の割合が毎回変わることになると、税金の計算もその分面倒くさくなります。

これだけでも「返す」というのがそう簡単じゃないことがわかります。

さらに最高裁の判決は所得税のことしか言っていないんですが(これは、裁判の目的が所得税の確定申告の話なのでそうなるのは当然なのですが)、所得税以外の税金はどうなるんだという話は当然出てきます。

それだけじゃありません。今回の判決は「所得税の税額の誤り」について言っているだけじゃなく、その元となる「課税所得」「総所得」についても従来のやり方が間違っていると言っています。そうなると税金以外のところでも「所得に応じて」というのは、いくらでもありそうです。

特に社会保険関係の保険料だとか給付だとか、所得に応じて決められているものもたくさんありそうです。財務大臣の「全部返す」発言は、一体どこまでの範囲を意味するものなのか、多分、あまり何も考えずに言っているんでしょうね。

生命保険会社はとりあえずこのような年金の支払のデータの提出を求められることになるんでしょう。本来このようなおかしな二重課税を、生命保険会社が率先して是正するよう税務当局に働きかけなければいけなかったのに、それをちゃんとしてこなかったのですから仕方ありません。

年金を支払う際には生命保険会社は所得税の源泉徴収をしているのですが、この二重課税問題でもしかすると源泉徴収の計算ルールも変更になるかも知れません。そうなるとそれに対応してコンピュータシステムの手直しも必要になります。

税務署は税金を取るためにお金をかけて体制を整えているんですが、今度は税金を戻すために体制作りと実際作業のためにお金をかけなきゃならないんですから、大変ですね。

ワールドカップ

月曜日, 7月 5th, 2010

サッカーワールドカップも日本がパラグアイに負けて、マスコミもようやく落着きを取り戻しつつあるようですね。
事実上の決勝戦といわれるオランダ-ブラジル戦の中継を見ました。オランダはさすがですね。
日本代表チームが目指したのは、オランダ流のゲームだったようです。
ただしワールドカップで日本のオランダ流が通用するかどうか、そのための要の中村俊輔の調子が良くなかったためか、予選リーグでは本田を一人前の方に残して残り全員でしっかりゴールを守る守備的な戦法で、ベスト16を確保したということでしょう。
決勝トーナメントのパラグアイ戦ではその戦法を半分だけ元に戻して戦ってみたけれど、惜しい所で勝てなかった。残念でした。

日本代表の選手達には次々に海外の有名チームからの引き合いが入って来ているようですが、日本のサッカーがもう一段国際的になるために私が期待しているのは、岡田監督がどこかの国の代表チームの監督か、あるいはプロのチームの監督にスカウトされないかな、ということです。
とりあえず日本代表の監督は「もういいや」ということのようですが、この実績を持って外国で監督として活躍すると、岡田監督のチーム対日本代表チームの試合など楽しめるのになぁと思ったりしています。
日本も今までずっと何人もの外人に監督をしてもらってきたんですから、そろそろお返しに日本人の監督を外国に出したらどうかな、と思います。

消費税を返す

木曜日, 7月 1st, 2010

菅さんがサミットから帰って来て選挙運動に戻った途端、とんでもないことを言い出しましたね。
消費税率を上げる代わりに低所得者層には払った消費税を返すとのことです。具体的にどうやって返すか、考えているんでしょうかね。
お金というのは取立てるのは難しくなくても「払う」というのはなかなか難しいものです。「税金」というお金を取立てるためだったら多少のお金を使って、そのための体制を作ることができます。でもお金を払うためにさらにお金をかけて体制を整えるというのはなかなか簡単じゃありません。
生命保険会社でも保険料というのは加入者の方に「払込の義務」があって、保険会社の方に「徴収する権利」があるわけじゃありません。でも実際は保険会社の方が一生懸命お金をかけて保険料の取りっぱぐれがないようにしています。
保険金の方は保険会社の方には支払いの義務があるのですが、加入者の方から請求がないとなかなか払うのが難しいのです。そのため保険金の不払問題などが発生したりすることになります。
まだ去年のことですが、「定額給付金を払う」という制度ができました。これも「お金を払う」という制度ですから、市町村の窓口は大変な思いをしたはずです。この4月に総務省が発表したところによると97.7%の支払率ということですから、不払が2.3%あるということですね。対象世帯数が55百万世帯ですからその2.3%で計算して、約126万件の不払が発生しているということです。
年金制度も国民年金の保険料未納が良く話題になりますが、年金記録の問題などもあり、年金の不払がどれだけあるかもわからない。不払率の計算すらできないということです。
まぁ菅さんのアイデアが実現されることはないんでしょうが、そうするとまた『口からでまかせの思いつきしか言わない』と民主党が批判されるんでしょうね。それが選挙の前なのか後なのかわかりませんが。

いよいよ参院選

水曜日, 6月 30th, 2010

サッカーのワールドカップ、惜しかったけれど日本はベスト16で終わってしまいましたね。ワールドカップはもう少し続きますが、これでマスコミのサッカーブームも一段落ということでしょうか。
大相撲の問題もまだ名古屋場所が本当に開催できるのか、なかなかはっきりしませんね。
で、ようやく話題は「参院選」ということになるのでしょうか。
相変わらず菅さんはできるだけ「何も言わない」というスタンスで攻撃されるのを避けているようですが、何かお疲れ気味のようですね。無理もありません。多分殆ど準備する時間もなしに民主党の代表になり総理大臣になってしまったんですから。なった途端、まずは組閣しなきゃならないし、国会を終わらせなきゃならないし、選挙用のポスターやビデオを作らなきゃならないし、マニフェストも変えなきゃならいし、G8やG20の準備もしなきゃならないし、そのついでにいろんな国のトップと首脳会談しなきゃならないし、もちろんその間沖縄にも行かなきゃならないし・・・。
選挙まであと1週間半。民主党もようやく不協和音が表面化し、一兵卆の小沢さんの声高の執行部批判・マニフェスト批判がはっきりしてきました。
菅さんも選挙まであともう少しですから、何とか元気を回復してもらって精力的に選挙演説をしてもらうと、更に色々問題点が出、不協和音が大きくなって選挙も盛上がるのじゃないかと期待しています。
選挙当日の7月11日は名古屋場所の初日の予定。開票速報の7月11日の夜、12日の未明はワールドカップの決勝戦です(日本はもう出ませんが)。

参院選のマニフェスト

月曜日, 6月 21st, 2010

通常国会が終わり、いよいよ選挙に突入ですね。

国会の終わりは鳩山さん・小沢さんの二人が一緒にやめてしまい(とはいえ、党首・幹事長を辞めただけで、議員を辞めたわけではありませんが)、その後菅さんが組閣に十分時間をかけ、結局何もしないで国会を終えてしまいました。

菅さんも何も言わないうちは野党も攻撃の糸口がなくて攻めにくいでしょうが、選挙となれば何も言わないというわけにはいかないので、いつまで我慢できるかという所でしょうか。

選挙に向け、各党とも(共産党を除き?)マニフェストを作って発表しているようです。前の衆院選の民主党のマニフェストの主だった所が殆ど実施されることなく、また党首が変わればマニフェストも大幅に書き換えられ、それに対して党として何の責任も取らない(鳩山さんは個人として責任を取ったという位のことは言えるのでしょうが)ということがはっきりしているのに、ここでまた何の根拠もなく何も担保しないマニフェストを書き並べてみて何の意味があるんだろうと思いますが、マスコミにとってはあーでもない、こーでもないという記事の絶好のネタになりますし、マスコミにそっぽを向かれないためには、各政党もせっせと協力してマニフェスト作りに励むということになるんでしょうね。

この「マニフェスト」という言葉も、もうかなり手垢の付いた薄汚れたイメージになってしまっていますので、今度の選挙には間にあわないでしょうがその次の選挙あたりでは、何かまた別の言葉が使われるようになるのかも知れません。

日本語というのは(日本語だけでなくどこの言葉も多かれ少なかれ同じようですが)、言葉は使い捨てされますから、使い古されて薄汚れた言葉は捨てられ、新しい言葉が新しいイメージで使われるようになります。民主党が率先してマニフェストを捨てるわけにはいかないでしょうから、野党のどの党が、どこの国のどんな言葉をマニフェストの代わりに出してくるか、楽しみですね。

i-padとi-phone

水曜日, 6月 9th, 2010

i-padが鳴り物入りで発売されました。なかなか面白い機械のようですが、今の所テレビのコマーシャルや紹介番組を見る限り、ゲームと本を読むための機械のようですね。

「高性能ゲーム機」と考えると、5万円という値段はお手頃かも知れません。

私は本を読むのはやはり紙の本を読みたいので、こんな機械で本を読みたくありません。またゲームも普通のPCに付録で付いているもので十分満足しているので、そのために5万円も払おうとは思いません。

i-padを今次々に買っている人のうち1年後にどれくらいの人が、どんな目的で使っているかレポートしてくれると面白いですね。

i-padの方はまだ電車の中で使っているのは見ていませんが、i-phoneの方はかなり増えてきたみたいで、電車の中でも良くみかけるようになりました。見ているとi-phoneを左手で持って、右手の人差し指でタッチしたりこすったり、親指と2つで広げたり縮めたりしているようです。

いわゆる携帯の、右手で持って右手の親指で目にも止まらぬスピードでキー入力しているのと大分様子が違います。

私は普通の携帯でもメールを打ったりは左手で持って右手の人差し指でポツンポツン打つしかできないので、親指打ちにはちょっと恐れをなしていたのですが、i-phoneの登場で少しだけ肩身の狭さが少なくなったような気がします。