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敗戦記念日と靖国神社

木曜日, 8月 16th, 2012

8月15日の敗戦記念日(あるいは終戦記念日)を迎え、内外とも(とは言ってもせいぜい日中韓の3国、もっと正確にはこれに北朝鮮、台湾、香港を加えたくらいのはなしですが)、色々にぎやかですね。

で、当然のように話題になるのが靖国神社なんですが、これについて以前アレッと思ったことを書いてみます。

私は日本のニュースはあまり面白くないので、よくNHKのBSの海外のテレビ局のニュースを日本語訳したものを見ています。
必ずしも時間をかけてじっくり訳すというより、むしろ同時通訳みたいな訳し方で、海外のテレビ局のアナウンサーの話すニュースが日本語になってくるんですが(英語だけじゃなく各国語のニュースですから、中国語・韓国語・ロシア語・ドイツ語・フランス語・アラビア語等々、通訳付でないととてもわかりません)、ある時靖国神社に関するニュースの時、通訳が『A級戦犯が祀(まつ)られている靖国神社』と言っていました。

我々日本人からするとこの言葉は特に何の違和感もなく、『靖国神社には戦争でお国のために死んだ軍人さんその他が何百万人も祀られていて、その中にはA級戦犯の10何人も入っている』という意味で理解するのですが、靖国神社のことをあまり良く知らない外国人がこの言葉を聞いたらどう理解するんだろうなと思いました。
『A級戦犯が祀られている靖国神社』というのは『10何人かのA級戦犯だけが祀られている靖国神社』、『10何人かのA級戦犯のためにわざわざ特別に靖国神社という神社を作った、その靖国神社』という意味に取ることもできない話じゃないので、もしかするとそう思われているのかも知れないなと思いました。

『A級戦犯が祀られている』というのを『A級戦犯祀られている』とか、『A級戦犯だけが祀られている』とか言えばそのあたりはっきりするのですが、単に『A級戦犯』と言うんだとそのあたりがはっきりしなくなっちゃいます。

もちろんその時のニュースはあっと言う間に流れていってしまいましたし、元々の外国のニュースが何と言っていたのかもわかりません。
仮に英語のニュースだったとしてもアナウンサーが言っているのを聞いてわかるほどの英語力も私は持ち合わせていません。

ですから今でもずっとわからないままなのですが、海外のマスコミが靖国神社の名前を出すとき、その形容詞としてどんな表現を使っているんでしょうかね。

もし仮に私が聞いていたように『A級戦犯が祀られている靖国神社』というような表現が使われていて、それを聞いた外国の視聴者が『A級戦犯を祀るために作られた靖国神社』というように理解しているとしたら、『日本人はA級戦犯を英雄視していて、今でも機会があれば第二次大戦のリターンマッチをしたいと思っている』という具合のあらぬ誤解をされてしまうのも、仕方ないことかな、と思います。

もしこのあたり、何かご存知の方がいたら教えて下さい。