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衆議院補欠選挙

月曜日, 4月 25th, 2016

北海道と京都の衆院補欠選挙が終わりました。
京都の方は自民党の不戦敗のようなものですが、北海道は町村さんの弔い合戦で順当に自民党の候補が勝ちましたね。

この選挙戦でいわゆる野党共闘の中味が見えてきたので、ちょっとコメントします。

今回北海道で野党統一候補となった池田さんという人は、民進党の候補でも共産党の候補でもない無所属の候補で、それに民進・共産その他の党が推薦したり応援したりした、ということのようで、選挙運動も民進党・共産党がやるわけでなく独自に運動した、ということのようです。

で、今回は野党の方の候補は当選できなかったのですが、仮に当選できていたとしたらどういうことになるのか、考えてみました。

民進党にも共産党にも属さない候補ですから、議員になっても民進党に入るとか共産党に入る、ということにはならないでしょうから、仮に野党の方が勝ったとしても民進党も共産党も議員を増やすことにはならない、ということです。単に自民党の議員の数を増やさないというだけで、自分の党の議員の数を増やすことはできない、ということです。

そしてこの新人議員が民進党にも共産党にも属さないということは、国会議員としてのきちんとした教育を受ける機会がないということになります。こうなると、こういう形で当選した議員は、何とかチルドレンと言われる議員よりもっと悲惨なことになります。

何も教えられず何の活動もしないで、任期が終わるのを待って消えていってしまうという人が殆どでしょうし、そうでない人は自分の興味のあるテーマについてだけ精一杯のパフォーマンスをして、それ以外のテーマについては何もできないで終わってしまうでしょう。

次の参議院選挙に向けて野党統一候補がいくつもの選挙区で決まりつつあるようですが、その統一候補がこのような形の、どの政党の候補でもないということになると、そのような人が議員になる意味がどれくらいあるのか、と思ってしまいます。

今回の選挙が終わって気がついたのですが、このような形で野党統一候補を決めていくことによって、共産党は当選する見込みのない自党の候補を下ろすだけのことですが、民進党にとっては万が一くらいには勝てるかも知れない候補を立てずに、自党の議員を増やす努力を放棄するということを意味します。

と言うよりむしろ、この野党統一候補というのは民進党が自党の候補者を立てることができないことを隠すための運動でしかないということかも知れません。

これは選挙の責任者である枝野さんの、いかにも弁護士らしい責任逃れということになるのでしょうか。この野党協力がなければ今頃は民進党は候補者選定の遅れで大騒ぎになっていたのかもしれません。

次の参議院選挙戦、野党が勝つことは殆ど期待できませんが、仮に野党が勝っても与党にとってほとんど痛手にはなりそうにないですね。