ギリシャの国民投票、ほんとに大騒ぎですね。
まず真っ青になったのがドイツのメルケル首相とフランスのサルコジ大統領です。
この大騒ぎを見るだけで、ギリシャ救済策、と言われているものが実は、メルケル首相にとってはドイツの銀行救済策であり、サルコジ大統領にとってはフランスの銀行救済策だ、ということがよくわかります。
メルケル首相とサルコジ大統領にとっては、ギリシャの民主主義なんかよりも、まずは自分の国の金融システムを守ることが大事です。
ギリシャのパパンドレウ首相にとってはよその国の金融システムよりまずは自分の国の民主主義が最優先です。
と考えれば、別に当たり前の話でしかないのですが、これが世界経済に大きな影響を与えることを考えると、それこそ『この世の終わり』みたいな気になってしまうのかもしれません。
このようにそれぞれがまず最初に自分の国のことを考える、というのは、フランス革命とナポレオンの作り上げた『国民国家』という枠組みのせいです。
メルケル首相とサルコジ大統領はG20の参加者でもないパパンドレウ首相をカンヌに呼びつけて話をしてます。パパンドレウ首相はどんなに脅されても国民投票は引っ込めません。
こんな命がけの丁々発止の対決の場に出て行って、野田さんはちゃんと話ができるのでしょうか。
まあ、自分勝手に効果の期待できない円売りの為替介入をするくらいしかできない日本政府のことは向こうも相手にしないでしょうから、せいぜい『ユーロ危機の対応策に金を出せ』と言われるくらいでしょうけれど。