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図書館 その2

火曜日, 11月 22nd, 2011

今私が普段利用しているのは、自宅の近くの「さいたま市立与野図書館」です。

さいたま市ができるまでは「与野市立中央図書館」で、それでも人口の割にはかなりの蔵書があったのですが、さいたま市ができてからは大宮市と浦和市が一緒になり「さいたま市立図書館」の蔵書は膨大になり、それがいつでもこの「与野図書館」で借りることができます。

さいたま市の図書館にない本は、会社の近くの「千代田区立まちかど図書館」で借ります。
ここは幼稚園と小学校と同じ建物に入っていて小学校の図書室も兼ねている図書館で、蔵書はあまり多くありません。小学校の図書室にするため、子供用の小さな机や椅子も置いてあり、昼間は主にサラリーマンの昼寝の場所にもなっています。

千代田区というのは会社はたくさんあっても住民はあまり多くないせいか、千代田区立図書館全体でも、蔵書はそれほど充実していません。その代わりこの図書館から東京中の区立図書館・市立図書館・都立図書館の本を借りることができます。

今はインターネットの検索で、あらかじめどの本がどこにあるか調べることができるので、これで大抵の本は借りて読むことができます。

最近ちょっと調べ物をしていたら「複式簿記の考古学」という論文にぶち当たりました。これが(1)から(4)まで続きものの論文なのですが、(2)から(4)は北海道の酪農学園大学の紀要に発表され、インターネットでもpdfファイルが入手できるのですが、非常に面白い論文です。

せっかくだから(1)も読もうと思ったのですが、(1)は「酪農学園大学環境システム学部論集」に発表されていて、インターネットでとることができません。かといって北海道まで行くわけにもいかず、仕方がないのでこの酪農学園大学の図書館に電話をかけてコピーでもとって送ってもらおうとした所、「近くの図書館で頼んでくれれば貸し出しますよ」と言ってくれました。そこで早速「さいたま市立与野図書館」経由でこの論集を借りることができました。

この論集に参照されていた「スンマへの径」という、これも簿記・会計の本ですが、これも読んでみたくなっていつもの検索をした所、さいたま市立図書館にも埼玉県の各市・町立図書館にも、県立図書館にもないことがわかりました。次に東京都を調べたら、区立・市立にはないけれど、都立図書館にはあることがわかりました。
そこでこれも「さいたま市立与野図書館」に頼んだところ、「別に都立図書館じゃなくても良いですよね」と念を押され、その後しばらくして本が届いたという連絡がありました。

どうも東京都立図書館は借りにくいようで、本を見たら「愛知県立図書館の蔵書」となっていました。

ちなみに「スンマ」というのは15世紀の数学の教科書なんですが、複式簿記の教科書の元祖みたいなもので、その簿記の部分が各国で翻訳・出版されて複式簿記が世界的に広まったということになっています。
この本はそのスンマの簿記の内容が出来上がるまでの中世イタリア商人の実際の簿記が、どのように進化しスンマにまとめられる内容になったか、という簿記の歴史の本です。そこで本の名前も『「スンマ」への径(みち)』となっているわけです。私にとっては本当に面白い本です。

ともかくこれで北海道の大学の図書館と愛知県の県立図書館の蔵書まで「さいたま市立与野図書館」で借りることができるんですから、これはもうほとんど日本国中から借りることができるようなものですね。

各都道府県の都道府県立・市町村立図書館の蔵書の検索、大学の図書館の蔵書の検索はインターネットでそれぞれできるようになっています。

便利な時代になったものですね。