昨日、午前中に会社の臨時株主総会を開き、会社の解散を正式に決議しました。
とはいえ、取締役も株主も私一人ですから、もちろん株主総会も紙の上だけのことです。
これで1月5日には会社解散の登記をし、私が清算人として清算作業を始めます。1月8日頃には官報に公告が出ます。うまくいけば3月中には清算作業を終了し、会社の清算結了の登記をし、清算の確定申告をして会社は正式に終わります。
その間、会社の解散の確定申告をし、個人事業主として最初の所得税の青色申告をすることになりますので、当分は暇にはなりません。4月になるとコンサル先の会社の決算作業が始まるので、まあ、6月くらいまでは何かと暇になりそうもありません。
大宮オフィスが本格的に動き出すのはその後になりそうです。
会社の解散
1月 1st, 2021『閉店のお知らせ』
9月 16th, 2020長年にわたりご愛顧頂きましたアカラックス株式会社ですが、今年いっぱいで閉店することになりました。
年明け早々会社解散の手続きに入り、順調に行けば3月に清算結了ということで、会社がなくなることになります。
とはいえ、今までの仕事を急にやめるわけには行かないので、今後は自宅の近くに仕事場をみつけ、個人事業として今までのお客さんにはサービスを提供する予定です。
アカラックスを始めたのが2001年ですから、今年は20年目になります。
来年早々に閉店すると足掛け21年、良くもったものだなと思います。
現在は通常の仕事をしつつ、閉店に向けての作業も始めている所です。
先回お知らせした『はじめてのお盆休み』の目の手術も、この閉店作業のための準備作業ということになります。
夏の暑さもようやく一段落したようで、これから閉店準備作業も着々と進むことになる予定です。
皆様の長年にわたるご支援、ここに深く感謝いたします。
なお閉店にともなう出血大売出し等のバーゲンセールは会社の性格上、ちょっと難しいと思いますので、ひらにご容赦お願い致します。
『はじめてのお盆休み』
9月 3rd, 2020私の勤めるアカラックス株式会社は2001年の創業ですから、今年はちょうど20年目になります。
今年の夏は暑くて、20年で初めてお盆休みを取りました。
8月10日から14日までまるまる1週間、会社を閉じて涼しい所で過ごしました。
と言っても、GoToキャンペーンでどこかに行ったわけでもなく、会社の近くの順天堂病院に入院していました。
実は1年前くらいから目が見えにくくなり、多分白内障だろうと思っていたのですが、小さな文字がまるで見えなくなり、天眼鏡を使ったり虫メガネを使ったりしていたのですが、文字の上付き・下付きの添字がまるで分からなくなったので、手術することにしました。
駅近の眼科の診療所で診て貰ったら、やはり白内障でかなり生活に不便になっているはずなので、手術をした方が良いと言われました。
昨今はネコもシャクシも白内障手術が大はやりのようなので、それでは評判の良い病院で手術して貰いましょうか、と言った所『それはダメだ。あなたはハラダシ病という大変な病気をしているんだから、白内障の手術をきっかけにそれが再発するかも知れないので、その時に十分な対応ができる病院でないといけない』ということで、順天堂病院に紹介状を書いて貰いました。
この眼科の診療所は10年ちょっと前に私がハラダシ病をやった時、目の中を覗き込んで『網膜剥離のようだけれど、ガラス体の液が網膜の裏側に入るための穴も切れ目も網膜に見当たらないから、もしかするとハラダシ病かも知れない。すぐに順天堂病院に行ってきちんと診てもらうように』と言ってくれた病院で、その後すぐに順天堂病院に行き、月曜・火曜と2日続けて診察のあと、水曜日から緊急入院、最初10日くらいの入院と言われたのが、結局は20日弱の入院をしたきっかけとなった病院です。
20日弱の入院とは言っても、私からすれば毎日1回のステロイドの点滴をするだけで、あとは感染症予防のため病棟の外へ出るのを制限されていただけで特に手術などもなく、本を読んだりパソコンで仕事したり、あるいはお見舞いあるいは面会のお客さん対応だけでのんびり過ごした記憶しかないのですが、やはりハラダシ病というのは大変な病気だったようです。
で、入院したのが10日の月曜日、ようやく夏の暑さが本格化しテレビで「暑い」というニュ―スが満開でしたが、こちらは昼までに入院し、涼しい病室でのんびりしました。
この白内障の手術、近ごろはやりは、片目について日帰りの手術をして、手術後2週間以上あけて様子を見てその後、残った片目を同様に日帰りの手術をするというやり方のようですが、順天堂病院では1週間の入院で両目の手術をしてしまう。月曜に入院し火曜片目の手術、水曜にその結果を確認し木曜もう一方の目の手術、金曜その結果を確認して問題がなければ土曜に退院というようなスケジュールです。
で、『手術するなら入院」というのがいつのまにか『入院したら手術』ということになっているようで、『いつ入院しますか? 大部屋の方なら半年待ち、個室ならちょっとお金がかかるけどいつでも入院して手術できます』と言われ、この状態で半年は待てないので『個室で』と言ったら、あれよあれよという間に10日入院ということになってしまいました。それがたまたまお盆休みの期間になるので、20年目にしてはじめてのお盆休みとなったわけです。
手術の前はさすがにお医者さん、いろいろ脅しをかけてきます。
私の目は瞳孔の開き方がよくないようで、『普通は8割くらい開く所6割くらいしか開かない。8割と6割じゃあまり違いはないと思うかも知れないけれど、面積では8×8=64が6×6=36で半分しか開かないから、手術はかなり難しいよ』と言われたり、『水晶体の中味を超音波で分解しながら取り出して、一番外側の膜だけ残してその中にレンズを入れるんだけれど、うまく膜が綺麗に残らない場合にはレンズを目に縫い付けることになる』とか『運悪く水晶体をガラス体の中に落としてしまうこともあるけれど、その時はそのガラス体の中から水晶体の残骸を拾い上げなければならないので大手術になる』とかいろいろ脅されましたが、このようなケースに陥るようなこともなく無事に手術は済みました。
ただし瞳孔については『単に開きが悪いだけじゃなくて、手術中に瞳孔の開き方が悪くなって瞳孔がどんどん小さくなっていったので、手術中に瞳孔を開かせる薬を追加で目にかけたりして、とにかく大変難しい手術でした』と説明されました。
で、月曜日に入院して火曜日の朝右目の手術、手術があるので朝食は抜き。昼は手術が終わっているので食べることができ、夕方の診察で手術をした方の目にかけていた眼帯(といっても眼の上にガーゼを乗せ、それをテープで顔に貼り付けていたというものですが)を取ってくれて、途端に右目がはっきり見えるようになって感激でした。
水曜は1日休みですが、手術済の目の状態を確認したり次に手術する左目の手術の準備をしたりで、木曜に2回目の手術。この時は午後の手術になったので昼食抜きです。手術後の夕食は食べられました。金曜の朝の診察で、前日に手術した方の目の眼帯も取れ、両目とも良く見えるようになりました。また手術が順調にいっているので、土曜日に退院できることになりました。
白内障の手術では目の中に入れるレンズが色々あって、遠近両用だったり多焦点レンズだったり、中には片目だけで100万円を超えるようなレンズもあるようで、そのことについて先生に聞いてみたのですが、私の場合はそんな特殊なレンズを使う必要はなく、ごく普通の単焦点のレンズを入れ、あとは焦点の合わない距離については眼鏡を作ってかければ良いということでした。単焦点のレンズでどこに焦点を合わせるかについては、本や書類を読んだりパソコンの画面を見たりすることが多いのでちょっと近めのものにして下さいと言っていたのですが、手術後はそれこそ手元がはっきりくっきり見えるようになりました。
実は手術前に会社の決算の確定申告の書類を作っていたのですが(会社は6月末決算ですから、8月末までに申告が必要です)、確定申告書の項目の見出しの細かい字がまるで読めなくなっていて、前の年の申告書を見ながら、この位置にはこの数字を入れれば良いんだろう位のやり方で作っていたものを退院後見直して、見出しの小さな文字をはっきり見ながら確認することができました。
で、一週間の入院を終え土曜日に退院したのですが、その1週間酷暑が続いてそのあとは多少は涼しくなるだろうという予想が狂って、その後も酷暑が続いたというのはちょっと計算違いでしたが、入院中の一週間冷房完備の病室で手術前の時だけ除いて3食完備、入れ替わり立ち代わり美人の看護婦さんに面倒を見てもらって快適なお盆休みは終了しました。
メデタシメデタシ。
特別定額給付金とマイナンバーカード
7月 17th, 2020先日書いた特別定額給付金、無事受取りました。
6月14日に申請の手続きをして7月8日に振込まれていたので、まあ結構スピーディーに振込まれたようです。
とはいえ、受付から振込みまで10日~20日という話からするとチョット遅れたのかなとも思います。まあ申請書を郵送して受付けられるまで、何日かかかったのかも知れませんが。
事前に振込日の通知をするという話だったのですが、どうもその通知は来ていないようで、7月16日に銀行で通帳の記帳をして振込まれているのを見つけた、ということになりました。
でもまあ、多少の日にちがかかっても多少の手続きがスキップされていたとしても、お金が入れば別に問題はありません。
で、この申請にはマイナンバーカードは使わなかったのですが、この機会にマイナンバーカードを確認した所、有効期限がそろそろ切れそうだということが分かりました。
とはいえマイナンバーカード自体の有効期間は10年、電子証明書の方の有効期間は5年ということで、まずはこの電子証明書の方が期限が切れそうなので、更新の手続きをする必要があります。
市役所に電話で問い合わせて必要な手続きについて確認し終わった所で帰宅すると、そのマイナンバーカードの更新についての案内の書類が届いていました。
本来ならもう少し早くこの書類が届くはずなのに、コロナ騒ぎで遅れてしまっていたようです。
で、さっそく市役所に行って手続きをしたのですが、最初にマイナンバーカードを作ってもらった時には、暗証番号を全部自分で入力するようになっていたのが、今度は暗証番号を記入する紙を渡され、それに記入したものを市役所の職員さんが入力するように変わっていました。多分、初めての機械で自分で入力するのに色々混乱があったんだろうなと思います。
で、こちらの手続きも無事に終了しました。次は5年後、今度はマイナンバーカード自体の更新ですから、写真も変えて新しいカードになるようです(電子証明書部分だけの更新ではカードは新しくなりませんでした)。
来年は今度は運転免許証の更新です。これは更新はしないで、身分証明書は基本マイナンバーカードを使用しようかな、と思っています。
なおマイナンバーカード、最初に発行してもらった時は無料でしたが、更新の時は無料か有料かははっきりしませんでした。これを今回確認したら、電子証明書の更新もマイナンバーカードの更新も無料だ、ということでした。これで紛失再発行は有料で仕方ないですが、更新の方は安心して手続きできます。
『特別定額給付金』- さいたま市の場合
6月 15th, 2020先週私の住んでいるさいたま市から、特別定額給付金のお知らせおよび申請書が送られてきたので、昨日の日曜日に申請書に記入し添付書類を用意し、さいたま市宛て投函しました。
基本的には手続きは郵送で行うようにと書いてあり、オンラインでの手続きについては一切触れていません。市役所等の窓口にも基本的に来るなということでしょうね。理由は当然コロナ対策です。
書類不備で事務が混雑している等と聞いていたのですが、間違いが生じる余地が殆どないような手続きとなっていて、こんなに簡単で良いんだろうか、と思ってしまいました。
またマイナンバーカードに関しても大きな混乱が生じている、なんて話もありましたが、何とマイナンバーなど全く不要な手続きになっていました。
申請書に記入するのは、
・氏名(フリガナは印刷済)印鑑(シャチハタ不可)
・生年月日 住所は印刷済
・日中連絡可能な電話番号(携帯の番号を記入しました)
・振込み先の銀行名・支店名・支店コード・種目として、たとえば
普通預金の所を○する。口座番号・口座名義人の姓・名をカタカナで記入する。
これだけです。
振込口座確認のため、その口座の銀行キャッシュカードのコピーあるいは銀行通帳の1頁目の銀行名・支店名・口座番号・名義人の名前が書いてあるページのコピーが必要です。
さらに本人確認のために運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証・介護保険証のいずれかのコピーが必要です。
ということは、必ずしもマイナンバーカードあるいはマイナンバー自体必要でないということになり、あの大騒ぎは一体何なんだろうということになります。
私はマイナンバーカードも持っているのですが、運転免許証があと1年で有効期限が切れ、これを機に長年続いたペーパードライバーを終了させようと思っているので、運転免許証の最後のお勤めのつもりでこれのコピーを使いました。
振込先口座に関する情報は、コピーを取ったキャッシュカードあるいは通帳に全て書いてあるので、それを書き写すだけです。
家族3人分の申請ですが、振込先口座も本人確認も私の分だけで済んでしまいます。
この手続きは市区町村単位で行われていて、さいたま市は案内が来るのが遅かった分、他の自治体のやり方を参考にしたのか、かなり簡素化された手続きになっているようです。
申請書と添付書類を封筒に入れ郵便ポストに入れれば、あとは振込みの通知を待つだけです。
私が通勤に使っている駅の前にあるポストは投入口が2つあり、普段は『葉書・手紙用』とそれ以外の『大型封筒等用』になっていて、これが年末年始には『年賀状用』と『それ以外用』になるのですが、今は何とこの『給付金申請用』と『それ以外用』になっていて、やはり全所帯が申請するというのはとんでもない話なんだなと思いました。
国会等では外注業者に支払う金額が大き過ぎるなんて議論がありましたが、さいたま市の手続きでは①案内を送る郵便代 ②申請書と添付書類を返送する郵便代(受取人払いの返送用封筒が入ってました) ③振込予定が分かった時に連絡するための郵便代と、3回分の郵便代と給付金を口座に振込むための振込手数料と、これが全て市の負担になりますから、全所帯となると(人口130万人、世帯数60万世帯)これだけでもかなりの経費になりそうです。
申請の受付から振込みまで10日~20日かかるということなので、今月中に入金されるか来月になるか、楽しみです。
『中共』
5月 27th, 2020武漢コロナも日本では一段落しつつありますが、武漢コロナの事を中共コロナなんて言う人もあり、中共というのは久しぶりに懐かしい言葉だなと感じました。
私が若い頃は中国というのは国民党独裁の中華民国、今の台湾だったわけで、大陸中国は中共という名前でした。
この中共という言葉は、その大陸中国の、国としての正式名称、中華人民共和国の略称としての中共と、その国を独裁的に支配している中国共産党の略称としての中共と、二つの意味を兼ね備えた言葉で、その両方の意味で使えることから、なかなか重宝な言葉でした。
その後国連の代表権が中華民国から中華人民共和国に代わり、日本の国交相手国も中華民国から中華人民共和国に代わり、いつのまにか中共という言葉もあまり使われなくなってしまいました。
そこで懐かしさのあまり普段使っているパソコンで『ちゅうきょう』と入力して変換しようとした所、なんと、『中共』という言葉が候補に出てきません。
私の使っているパソコンはWindowsのごく普通のパソコンです。
まあ考えてみれば、パソコンで誰もが簡単に仮名漢字変換できるようになったのは大陸中国が台湾にとって代わった後の話なのでそうなったのか、あるいはだれかどこかの団体あるいは勢力が『中共』という言葉を意図的に消滅させようとしているのか分かりせんが、いずれにしても中共という言葉が変換候補に出てこないことにはア然としました。世の中の変化は早いものですね。
皆さんもふだん使っているパソコン・スマホ等で『ちゅうきょう』という言葉を漢字に変換してみて下さい。
感染症モデル
5月 11th, 2020藤川太さんのフェイスブックの投稿で、5月4日に専門家会議の話が出ています。これに対する野上さんのコメントにこたえる形で、北海道大学医学統計学教室の感染症の数理モデルが紹介されています。
http://3.22.235.181:3838/ec2-user/SEIRmodel/
で、ブラウザ上でパラメータを入力して『submit』すると、シミュレーション結果を表及びグラフの形でブラウザ上に出してくれる、というものです。
これはRという統計関係とグラフ描画を得意とするソフトで作られたものだそうです。
ここでもととなっているモデルは北海道大学の西浦先生、稲葉先生が統計数理という雑誌に過去にレビューした論文
https://www.ism.ac.jp/editsec/toukei/pdf/54-2-461.pdf
のモデルが元となっているようです。
この論文では感染症モデルを微分方程式の形で
SIRモデルでは
dS(t)/dt = −βS(t)I(t),
dI(t)/dt= βS(t)I(t) − γI(t),
dR(t)/dt = γI(t)
.
SEIRモデルでは
dS(t)/dt = −βS(t)I(t),
dE(t)/dt = βS(t)I(t) − εE(t),
dI(t)/dt = εE(t) − γI(t),
dR(t)/dt = γI(t)
としていますが、1日単位の変動のモデル化ですから微分方程式でなくても、差分方程式にしてもほぼ同様の結果が得られます。
そこで例えばSEIRモデルについては
S(t+1)=S(t) −βS(t)I(t),
E(t+1)=E(t)+βS(t)I(t) − εE(t),
I(t+1)=I(t)+εE(t) − γI(t),
R(t+1)=R(t)+γI(t)
という形にして、例えばエクセルかなんかで計算させ、それをグラフにすれば、よく見る感染症モデルの、未感染者、潜伏期の人数、感染者の人数、感染済みの人数のグラフが手に入ります。
北海道大学医学統計学教室の感染症の数理モデルでは、パラメーターとして
基本再生産数(R0)
感染待ち期間(Average incubation period)
感染性期間(Average infectious period)
を与えるところから始まりますが、上の微分方程式あるいは差分方程式のパラメータのβ、ε、γの関係は、
β= R0*γ/ S(0)
ε=1/感染待ち期間
γ=1/感染性期間
となります。
『反日種族主義』李栄薫
1月 31st, 2020この本、韓国と日本でベストセラーになって、図書館に予約を入れたら1年待ちくらいなのですが、まぁのんびり待とうと思っていたら読み終わったからと貸してくれる友人があり、借りて読みました。
まずタイトルの『反日種族主義』というちょっと意味不明な言葉ですが、近ごろ国民でも民族でもない部族とか種族とかよばれる、もっと原始的な人間の集団とその集団の在り方について、tribe(種族)という言葉から、tribalismという言葉が使われるようになっているようで、このtribalismの-ismを主義と訳して『種族主義』という言葉になったようです。
で、このタイトルが言っているのは、韓国あるいは韓国人あるいは北朝鮮を含んで、朝鮮・朝鮮人(今後めんどくさいので韓国あるいは韓国人ということにします)は社会的にまだ国家とか民族を名乗るほど成熟していないで、せいぜい部族とか種族のレベルにしか達していない、その種族あるいは部族として人間の集団である韓国人あるいは韓国をまとめている考え方、あるいは信仰、あるいは迷信として、建国神話の檀君神話や中国に対す事大主義、風水の考え方等と並んで重要な要素として『反日』という信仰がある。即ち韓国(あるいは韓国人)は反日という迷信を信じる種族あるいは部族でしかないんだ、ということのようです。
この-ismを主義とすることに関しては、たとえばシャーマニズムはシャーマン主義とは普通言わないし、日本の神道も英語ではshintoとかshinto-ismとか言いますが、shinto-ismを神道主義とは言わないよな、と思います。日本語では片仮名が使えるので-イズムという言い方ができるんですが、韓国語ではそれができないんでしょうね。この本の国語の原題は反日種族主義という漢字をハングル読みして書いたもののようですから、それを日本語に直訳したものと思います。日本語としては『反日』トライバリズムとした方が分かりやすいでしょうか。日本語として分かりにくい方が却って売れるということなのかも知れません。そういえばジャーナリズムという言葉も-主義という言葉に直しにくい言葉ですね。ツーリズムという言葉もありました。
で、この本の著者代表の李栄薫さんというのは李承晩学堂の校長だ、ということで、この本が出版されるについては李承晩学堂の支援があったようです。
李承晩という名前は若い人にとっては聞いたこともない名前かも知れませんが、私などにとっては子供の頃李承晩ラインがどうのこうのとニュースで何度も聞いた覚えのある名前で、何となく反共・反日の気ちがいじみた独裁者だ、という位のイメージなんですが、この人の名前を冠する学校が今もソウルにあるんだ、という話に驚きました。
そして李承晩が政治活動のため牢屋に入っている時に一念発起して『独立精神』という本を書いたという話がこの本の最後の方に出て来ますが、これはヒトラーが牢屋の中でマインカンプ(我が闘争)という本を書いた話を思い起こさせます。この本を読んでみたくなりました。
李承晩がその『独立精神』を書いたのは1904年頃、ヒトラーのマインカンプは1924年-25年頃ですから、李承晩の方が20年早いということになります。
で、この本の主たる著者によると、李承晩というのは一般の考えるような気ちがいじみた独裁者ということではなく、むしろ種族主義(トライバリズム)の段階にある韓国の社会を、何とかして国・民族のレベルまで高めようとして一身を捧げた愛国者だということです。残念ながら李承晩の研究者や伝記作者も含めて、李承晩の『独立精神』を読んだことのある人は殆どいないようだ、と言っています。
で、この本の主旨は、韓国は人口の面でも経済の面でもかなり大きな存在になっていますが、社会としてはまだ未開な種族あるいは部族のレベルにしか達していなくて、その種族あるいは部族という人間集団をまとめている中核の思想・信仰、あるいは迷信の中心の一つとして『反日』があるわけですが、しょっぱなプロローグで『嘘をつく国民』『嘘をつく政治』『嘘つきの学問』『嘘の裁判』と嘘を連発して、最後に『反日種族主義』というサブタイトルでいかに韓国あるいは韓国人が嘘つきかを主張しています。
その後本文の部分で、韓国の反日の主張である『韓国の国土に鉄抗を打ち込んで気脈を切断した』『土地測量で国土の4割をだまし取った』『米を奪った』『徴用工の問題』『慰安婦の問題』等々、韓国の反日の主張が次々に出てきて代わる代わる別々の著者によって次々に反駁されていきます。このあたり一般の読者向けに執筆者が易しく書いたということなのか、韓国では漢字を使えないので必然的に文章がやさしくなってしまうのか分かりませんが、スラスラ読めます。
この反論の部分、日本の学者の書く物より徹底しているようです。
で、最後に『ホントにこんなことを続けていたら国が亡くなってしまうぞ』という詠嘆というか悲鳴というか、そんな言葉で締めくくっています。
日韓の反日を巡る議論に興味があれば、本文の各論を読むと良いと思います。そんなロクでもない議論はどうでも良いということであれば、序文・はじめに・プロローグの部分と最後のエピローグ・解説の部分を読むと良いと思います。
いずれにしても読み応えのある本でした。お薦めします。
『統計で嘘をつく』例
12月 23rd, 2019韓国の聯合ニュースに面白い記事があったので紹介します。
記事の内容は、7~10月の日本から韓国への輸出は対前年14%減少した。同じ期間に韓国から日本への輸出は7%の減少だった。すなわち日本から韓国への輸出は、韓国から日本への輸出の2倍も減っている。
その結果、韓国では日本への輸出が少し減っても大したことではないが、日本では韓国への輸出が大幅に減って大変なことになっている・・・というようなことです。
このような記事を受け、韓国では日本の韓国に対する輸出規制の強化がブーメランとなって日本は韓国に対する輸出が大幅に減って、日本経済に大打撃となっている。政治的には桜を見る会の件で安倍内閣はニッチもサッチもいかなくなり、内閣総辞職までもうちょっとの所まで追い込まれているというような記事がかなり広まっているようです。
で、14%と7%を比較して、日本は韓国の2倍もの落ち込みになっているというのは分かりやすい比較なんですが、実際は何の意味もない比較になっています。
日本から韓国への輸出については、韓国の日本製品の不買運動もあるので、ある程度の減少は当然の話です。
ここではむしろあれだけ派手に不買運動をしてもたった14%の減少でしかないのか、と考えるべきなんでしょう。とはいえ不買運動は8月からの話で、貿易の輸出入はそう急には止められないものもあるでしょうから、まぁ妥当なものかも知れません。たとえば7月と8月が対前年100%で、9月が対前年20%減、10月が対前年36%減だとすると、単純平均7月~10月で14%減ということになります。韓国の日本への輸出が7%減ったというのも、日本では韓国に対して不買運動をしているわけでもないのに7%も減ったというのは、もっと注目しても良いかも知れません。これは日韓の貿易の話ではなく、もっと全般的な韓国の輸出不振を表しているようです。
韓国の貿易管理については、韓国としてはどうしても日本から輸入しなければならない物を止められてしまってニッチもサッチもいかなくなっているんですが、日本としては韓国からどうしても輸入しなければならないものも特にないので、それで減ろうと増えようとどうでも良い話です。
フッ化水素についても、韓国はそれを日本から輸入し、それで製品を作って中国やヨーロッパやアメリカに売るという形ですから、日本から輸入する部分については日本から韓国への輸出に入りますが、製品を売るときは韓国から世界中に向けての輸出ということになり、韓国から日本への輸出はそのごく一部ということになります。
またフッ化水素を輸入してから製品を作り、それを出荷するまでのタイムラグを考えると、7~10月の統計では多分その効果はまだ見えてこないと思います。
というわけで、7%と14%は殆ど何の関係もない数字という事になるのですが、これらのことを全てわかった上でこのような記事を書いて、日本が経済的にも政治的にも危機的な状況にある、と思わせているとしたら、大した話ですね。
こういうのも『統計でウソをつく』の例なんでしょうか。
参院選
7月 9th, 2019大相撲名古屋場所が始まりました。千秋楽は7月21日、参院選の投・開票日です。これから毎日大相撲の中継を見ながら選挙情勢を見ていくということになります。
まず最初の注目点は、元アイドル・お笑い芸人・ホステス・女子アナ等話題の立憲の候補ですが、21日までの選挙戦、脱落しないでついてこれるかなぁという点です。まぁお笑い芸人については半分以上活動家のようですから多分大丈夫でしょうが、それ以外の人達は今頃こんなはずじゃなかったなんて思ってるんじゃないでしょうか。
選挙の争点も年金くらいしか話題にすることはなく、年金については野党が何か言うたびに野党の年金制度の理解不足が明らかになってしまうので、困りますね。
さらに韓国に対する貿易制限の問題、思った以上に韓国が大騒ぎしていますから、これも注目ですね。ただしこの問題については野党はダンマリを決め込んでいますから、与党の一方的な宣伝材料にしかなりませんね。
21日の9時の開票速報で開口一番どんな言葉が飛び出してくるか、楽しみですね。