浜岡原発の停止要請、なかなかうまい手ですね。
やり方はかなり唐突で、ちょっと乱暴なやり方ですが、まだ事故の起こっていない原発を止める、という発言で、いろんな意見が出てきているようです。
これが東電の原発であったら、圧倒的な東電にくしで何の議論も出なかったのかもしれませんが、東電ではない中部電力の原発を、事故も起こっていないのに止める、ということで、賛否両論、さまざまな意見が出ているようです。
東電にしても中部電力にしてもビジネスとして発電しているわけですから、原発を止めるにしてもお金の問題になります。国がお金を払うのか、電気料金として利用者が負担するのか、ということになります。
今のところ、『要請』で『命令』ではないようですから、要請に従って発生した損害を中部電力がすべて引き受けなければならないのか、その場合、株主の損失に対して誰が責任を持つのか、取締役は株主代表訴訟のリスクをどう考えるか、等々、じっくりと考えることができます。
今までは東電の電気料金だけで、ほかの地域の電気料金は直接には影響を受けなさそうだったのが、これでどこの地域の電気料金も値上げが避けられなさそうだ、となったところで、東電の問題も含めて負担増をだれがどのような形で負担するか、という点の議論が深まりそうです。
東電ではどうしても気持ちの問題が先だって、冷静な議論が難しいですが、中部電力の問題なら皆落ち着いて議論することができるでしょう。
意図的にやったことかどうかわかりませんが、菅さんなかなかやるな、といった感があります。