2月 13th, 2012
橋下さんの維新政治塾、応募者が3,000人超となったようで、すごいですね。何をやるかもわからないのに、この人数が集まるんですから、集客力は大したものです。さすがに目立ちたがりやの橋下さんの面目躍如といった所ですね。
この塾生募集の案内を見てみました。
応募に当たっては入塾申請書という履歴書のようなものと「大都市制度のあり方について」という論文を出せということのようですから、皆さんこの論文を書いて出したんでしょうね。
選考方法は一次の書類審査と二次の面接となっていますが、さすがに3,000人分の論文を読むのはあきらめたんでしょうね。最近の報道によると、審査は行なわれないことになったようです。現職の国会議員は入れないけれど、それ以外は基本的にみんな受入れるようです。
で、何をやるかといえば「受講期間 平成24年3月~(月2回程度)」となっていて、「受講料 年間120,000円ということですから、月2回のセミナーに出て1回あたり5,000円ですから大した負担にはなりません。
むしろ1回あたり5,000円で3,000人もの人を対象としたセミナーをやる方が大変かも知れません。
履歴書(入塾申請書)の方は、ごく当たり前な住所氏名・生年月日・性別・本籍地・電話・ファックス・携帯・携帯メール・Emailに、所属政党・団体という欄が追加されています。
学歴・職歴はまとめて6行だけで、それ以外に政治活動・選挙出馬歴というものがあります。内容からすると選挙出馬歴で、どの選挙にどの政党の推薦あるいは公認を得て出馬して、当選したか落選したかを書くようです。
あとは資格と扶養家族数・配偶者の有無・配偶者の扶養義務の有無を書くようになっています。これらは就職のための履歴書ではごく当たり前の内容ですが、塾に入るのに(あるいは月に2回のセミナーに参加するのに)こんなことまで必要なんでしょうかね。選挙の候補者にするんだったら必要でしょうが。
で、この政治塾、何をやるのかわかりませんから「とりあえず入っておく」というのも、年間12万円の負担ということだったら安いものかも知れません。もしかすると選挙に向けてこの塾が大ブームになるかも知れませんし、そうなったら12万円なんて、選挙資金としては安いものです。うまく行かなくても12万円くらいだったら簡単にあきらめもつきます。
いずれにしても3,000人もの塾生を管理するには、しっかりした組織が必要です。これからどのように運営されるのか、ちゃんと3,000人を相手に年24回くらいのセミナーができるのか、見ものですね。
あるいは3,000人をネタにして、どこかスポンサーが付いたりするんでしょうか。
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2月 10th, 2012
ユーロが円に対して高くなってますね。何なんでしょうか。
これまでのユーロ安はギリシャを初めとするユーロ危機が原因なんですが、ニュースを見る限り、ギリシャは破綻に向かって着実に進行しているということが明らかなのに、ユーロが高くなっているというのが不思議ですね。
ギリシャの金融支援のための話し合いがまとまったということで、ギリシャ危機が回避されたかのような話もありますが、私が見る限り、危機は「回避」されたのではなく「ちょっとだけ先送り」されただけのことのように思えます。
そしてその都度EUは追加的な支援を迫られ、いわゆる兵力の逐次的投入という戦略上最悪の対応を迫られているわけです。
話し合いがまとまったと言っても、ギリシャの政治家(おもな政党のトップ)が外国の言うことに同意したというだけで国民がそれに従う保証はどこにもないんですが、民主主義というのは政治家が何か約束したらそれはその政治家を当選させた有権者が約束したのと同じことだとみなすという建前がありますから、とりあえずそれだけで何か国民との約束ができたように思う(思いたい)んでしょうね。
ギリシアがいよいよになった時のユーロ暴落に向けてポテンシャルエネルギーを溜め込んでいるようで、困ったものですね。それが3月末の決算にぶつからなければいいんですが。
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1月 26th, 2012
原発事故の報告書、やはり正月休みにはいろいろバタバタして読みきれず、今本文200ページ、付録130ページくらいの所まで読み込んでいるのですが、やはり思った通り面白いですね。
本文の方の『Ⅰ はじめに』のところに、この事故調査検証委員会の設置の経緯や基本方針が書いてあるのですが、その基本方針の最初に『①畑村の考え方で進める』として、この委員会の委員長である畑村さん(日本における「失敗学」の権威です)が全責任を持ってやりたいようにやる、ということですから、これだけでも信頼できます。
また、『⑤責任追求はしない』ということで、客観的な事実のみについて調査・検証するというのも安心できます。
本文『Ⅱ 福島第一原発における事故の概要』では、事故自体の概要がコンパクトにまとめられているのですが、ここはむしろ付録の資料の方に1号~6号の原子力発電機の性能から福島第一原発の敷地の配置図・組織や原子力発電の仕組など図がたっぷりあって、これだけでも見飽きないです。
原子炉の建物(R/B)・タービンの建物(T/B)の各階の見取り図と、津波でそこにどれだけ水が来たか、事故後、場所ごとに放射能レベルがどれだけだったかも出てますし、原子炉の内部構造も出てます(原子炉建屋とかタービン建屋とかの建屋というのはbuildingの訳なんですね。たしかに地上5階地下1階くらいのビルではあります)。
震災・津波の後で電源が殆どなくなってしまったのですが、外部電源がどこでどのようにして切れてしまったのか(電線が切れたり鉄塔が倒れたり、遮断器が壊れたり)の写真と図、原子炉への注水に使った消火栓が津波のあとでどんなことになっていたか(これは消火栓を見つけるのが大変だった、という話があとで出てきます)とか、事務本館がどんな状況になっていたか(これは地震でしっちゃかめっちゃかになった本館に決死隊が原子炉の図面を取りに行く話があとで出てきます)等、写真と図で説明してあります。
このⅡの部分の資料はほんとうに面白いです。
次の『Ⅲ 災害発生時の組織的対応状況』の所には、災害対策のためにどのような組織が作られ、どのように動いたのかが概説してあります。
1つのポイントは首相官邸の地下に正式な(法律やルールにもとづく)危機管理センターができ、と同時に官邸5階に非公式的な(法律やルールにもとづかない)対策本部が(菅さんを中心に)でき、この間の情報交換がうまく行かなかった、ということです。
もう一つは、東京電力では本店には本店対策本部、現地の原発には現地対策本部ができ、この二つの間はずっとテレビ会議システムがつながっていた、ということです。
テレビニュースで枝野さんとか保安院の何とかさんとかが入れ替わり事故の状況を説明していましたが、電源がなくなってどうやって現地と連絡していたんだろうというのはずっと疑問だったのですが、これでわかりました。でもよくテレビ電話が生きていましたね。そしてもしこれも切れていたとしたら、どんなことになっていたんだろうなとも思います。
ここでいよいよ『Ⅳ 第一原発における事故対応』になるのですが、ここでは地震発生から津波が来て電源が失われ、原子炉の状況がわからなくなってコントロールもできない中、現地では必死の作業が続けられ、何度かの水素爆発もありながら何とか原子炉の冷却にまでこぎつけた経緯を事細かに報告しています。
何日何時何分に、どこで・誰が・何をしたかという形で書かれていますから、非常に具体的で良くわかります。その中で、現場の作業はいくつか(いくつも)の間違いもありますが、本当にとても素晴らしいものです。
現場の緊迫感が冷静な報告書の説明の中から伝わってきて、ほんとに手に汗を握る読み物になっています。
これについては、ページを改めてコメントしましょう。
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1月 17th, 2012
いよいよ野田さん、動き出しましたね。
岡田さんを副総理に据え、内閣の体制固めですね。
報道では消費税・社会保障との一体改革の国会審議のための体勢固めのようなコメントが多いようですが、私はこれは明らかに選挙対策だと思います。
大震災ももうすぐ1年が経ち、原発の事故もとりあえず落着いていますから、非常時の挙国一致内閣ももう必要ないでしょう。そろそろ総選挙をする時期です。
「消費税を上げる」と言うと選挙に負けることになっていますから、総選挙で自民党が勝ってから自民党が消費税引き上げを言いたくはないでしょう。民主党が上げると言って、その後の選挙で自民党が勝って、その消費税引き上げを引継ぐというのが好ましい姿です。
ですから野田さんはまず消費税引き上げを幅・時期共に明確にして、次は選挙です。
この選挙は民主党としてまとまっての選挙はできないでしょうから、党の一部の反対を押し切っての解散・総選挙となります。
となると、その時閣僚の中に、ブレない原理主義者の大物がいて、党内の反対意見を物ともせずに総理大臣の解散に賛成するというのは、野田さんにとって非常に心強いことでしょう。
小沢さんのグループで、選挙で当選できる人は多くないでしょうし、そうなると鳩山さんのグループもいよいよ小沢さんを見捨てて「野田さんと一緒にやろう」と言うことになるかも知れないし、「野田さんとは一緒にやらない」と民主党を出て行く人もいるでしょう。
民主党がうまく分裂すると、つられて自民党も割れるかも知れません。それで様々な組合せで新しい体制ができるのかも知れません。
その時、内閣のまん中、野田さんの脇に岡田さんがいるというのは、やはりこれは解散・総選挙と、それに付随する様々のオプションのための体勢作りということになりますね。
野田さんが法案を作り、それが国会で通るにしても否決にしても、結論が出てから選挙というのもその後が厄介そうですから、その前の解散が良さそうですね。
そんなつもりで見ていると、ここの所民主党と自民党双方で対立を煽るような対応が見えます(野田さんが煽っているような感じですね)。協力して解散・総選挙というシナリオでしょうか。
この数ヵ月の動きがみものですね。
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1月 17th, 2012
食べログのやらせ問題、大騒ぎになりましたが、「はてな」でも同様のやらせがあったと報道されてますね。
私が驚くのは、今更こんなことが問題とされ報道され、大騒ぎとなることの方です。
匿名のインターネットが一般化して以来、無責任なネットの書き込みは当たり前のことで、やらせなどは当然のことですから、何を今更という話です。
これを取上げて大騒ぎしているマスコミもやらせでは老舗ですから、これも「何を今更」という感がします。
客観的を装った報道で平気で世論を一方に誘導するようなニュースを流しながら、インターネットのやらせを非難するというのも、見事なものですね。
一番の問題は、ネットの口コミにしてもテレビのニュースにしても、書かれていること、報道されたことを簡単に本当のことだと信じてしまい、怒ったり泣いたり喜んだりする人がいるということです。
専門用語では「メディアリテラシー」というそうですが、一般のメディアリテラシー向上のため、報道でいかに日常的に間違った情報が流されて情報が操作されているか、それをどのように見極めたらよいか、なんていう番組を作ったりしたらいくらでもネタはあるので長持ちする番組になりそうです。
とはいえ自己否定するような番組はどこのテレビ局も作りたがらないんでしょうね。
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1月 17th, 2012
遅まきながら、新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
年明け早々、指名手配されていた元オウム信者が年末に自首してきたというニュースが飛び込んできました。
その際の警察の対応とか今までその人が隠れていた場所や方法など、様々な議論になっていますが、いずれにしてもオウムが話題になるのは良いことです。
これであと数年間は折に触れオウムの話題が取上げられることになるので、皆が忘れてしまうということにはならないで済みます。
「忘れない」というのは、自分にとって直接的に関係のない話題に関しては、「時々思い出す」ということが必要です。オウム事件というのはあれだけの特異な事件が起きてしまったという点で、できるだけ多くの人が忘れないでいることが重要だと思います。
という意味で、これは新年早々良いニュースです。
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12月 28th, 2011
いよいよ年末も押し迫って、いろんな動きが出てきましたね。
まず北朝鮮は今日から金正日の葬儀が始まるようです。これは対外的なデモンストレーションですから、問題はその次です。葬儀が終わって北朝鮮のトップになった金正恩が、国民にお正月のための食料を配給することができるでしょうか。
テレビでは平壌の市民にニシンとタラを配給したという映像が流れていますが、問題は平壌以外の住民と軍人です。
葬儀を終えて正式にトップになった金正恩が軍人と国民に何をプレゼントするか皆注目しているでしょうから、ここでお正月の食料等の特別の配給がなかったら、いよいよ皆が動き出すんじゃないかなと思います。まぁ1月中旬以降の話でしょうが。
次は日本ですが・・・野田さん、がんばってますね。
沖縄の環境調査評価書の年内提出は何とかできたようですね。沖縄県は受け取りを拒否しないと言っているので、反対派は物理的に受け渡しができないよう妨害して一旦は配達人を追い返したものの、防衛省は夜中に書類を運び込むという手で、とりあえず年内提出の形はついたようです。これでもう一川さんは辞めさせられても良いということになります。
もう一つの税と社会保障の一体改革、消費税引き上げのスケジュールを年内に具体的に示すという方も、ギリギリの攻防が続いているものの、「年内」という締切を野田さん一人で頑張っているようです。
これに対して反対派は離党だとか役職辞任だとか、ようやく動き出しましたね。
少し前、小沢さんが勉強会を立ち上げて100人を超える議員が集まったという話もありましたが、鳩山さんグループを含め確か200人以上いたはずの小沢さんグループが、たったの100人ちょっとにしかならないということがはっきりしてしまいました。はっきりした結果、今はもっと減ってるんでしょうね。
何人かの議員の離党も、小沢さんにしてみれば執行部に対する揺さぶりのつもりかもしれませんが、一旦動きが始まってしまうとはずみがついて、押さえがきかなくなってしまうかも知れません。今日9人が離党して、すでに離党している人と一緒になれば10人の条件はクリヤしますので、新党が結成できます。政党助成金を民主党の現執行部の好きにさせるくらいなら、ちょっと減っても自分達の分は自分達で好きに使いたいというのは理屈に合っています。こうなると「それじゃ自分の分も」と、合流する流れが出てきそうです。
その動きに引きずられて、小沢さん自身離党せざるを得なくなるということになるかも知れませんね。離党して、次の選挙でまた当選できそうもない人達にかつがれても面白くないでしょうし、離党にあたって民主党のお財布の一部を持って行くというわけにいかないでしょうから、小沢さんにとって良いことは何もないので、離党は嬉しくはないでしょうが。
野田さんにとっては反対派が離党して出て行ってくれる分には党運営がしやすくなりますから、大歓迎じゃないでしょうか。いずれにしても次の選挙では民主党は勝てないんだろうし、特に離党する先生方は当選できないでしょうから、その人達の意見に左右される必要もないでしょうね。
来年はいよいよ選挙の年ですね。
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12月 27th, 2011
原発事故の事故調査・検証委員会の中間報告書が昨日(2011年12月26日)発表されました。
マスコミは大騒ぎですが、私はマスコミの解説や評論家のコメントなんかには興味がなく、この中間報告書自体を読んでみたいと思って探してみました。
ネットの検索では出てくるのがこの手のニュースやらコメントやらばかりで、報告書自体をみつけるのはなかなか厄介だったのですが、ようやく見つかりました。
事故調査・検証委員会のホームページがhttp://icanps.go.jp で、
中間報告書はhttp://icanps.go.jp/post-1.html にあります。
中間報告書の概要が19ページ
中間報告書の本体が519ページ
中間報告書の資料編が219ページ
全部合わせて757ページの大作です。
年末・正月休みに向けこれだけ大部の資料がタダで手に入るのですから、たっぷり楽しめそうです。
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12月 20th, 2011
北朝鮮の金正日が死亡した(死亡していた)と言うニュースで昨日から大騒ぎですね。
今のところ、17日の朝8時ころ列車の中で心筋梗塞で死亡した、ということになっています。本当のところはどうなのかまだわかりませんが、いずれだんだんわかってくるものと思います。
問題はこれからどうなる、ということでしょうが、多分それはいまのところだれにもわからない、ということでしょうね。
NHKでやっている『坂の上の雲』の時代ならばここはなにがなんでもとりあえず軍隊を進駐させる、というところで、中国もアメリカも、ロシアも負けずに北朝鮮に軍隊を送り込むところです。さすがに今ではそんな乱暴なこともできないので、とりあえずここは様子見、というところでしょうか。
中国もアメリカも、相手に出し抜かれることだけは避けなければならない、とにらみ合いで、ロシアは中国とアメリカにだけいいところを持っていかれるのは我慢できない、ということで、表裏両面からすさまじい工作が繰り広げられているんでしょうね。
一応、後継者は三男の正恩、ということになっていますが、注目は誰が最初にしゃべりだすのか、ということなのかもしれません。すなわち、『この国難に国民一致団結して・・・』何ていう演説を、アナウンサーでない、指導者のうちの誰がするのかで、今後の体制が見えるのかもしれません。
ニュースの画面では身もだえして嘆き悲しむ人民の様子が出てきますが、このような悲しみ方、というのは儒教の正式な葬礼のマナーだ、ということを踏まえておかないと大きな誤解をしてしまうかもしれません。
誰かが死んだら、遺族のうちの誰か、あるいは遺族の代わりの他人の誰かがこのように身もだえして嘆き悲しむ、それが死者を悼む正式な作法だ、ということのようです。
北朝鮮というのは李氏朝鮮の後を継いだ強烈な儒教国家で、それは日本はもちろんのこと本場の中国よりかなり厳格な(とはいえ独特な)儒教の伝統が残っているようですから、そのつもりで見る必要がありそうです。
今はまだ金正日死亡、ということで皆がボー然となっている段階でしょうが、この次に北朝鮮の様々な人々がそれぞれの立場でこれからどうなるか、これからどうするか、ということを考え始めたところで、徐々にいろんな動きが出てくるんだろうと思います。
特に、これから冬の寒さは一層厳しくなります。ここ数年来の凶作や水害で人民はかなり痛めつけられていて、多分、暖房用の薪もない、食べ物もない、という状況でしょう。そんな中で権力の中心が欠けてしまって統制が緩んでしまっているんでしょうから、何が起こっても不思議じゃありません。
帝国主義の時代なら土地と人口を手に入れるためには何でもする、ということだったんでしょうが、今は経済合理性の時代でコストとメリットをはかりにかける時代です。将来的には北朝鮮を手に入れるメリットはかなり大きいと思いますが、そこに行きつくまでのコストの膨大さを考えると中国もアメリカも、韓国も、そう簡単に手を出すこともできないのかもしれません。
北朝鮮の人たちが大挙して生き残りをかけて国を捨て、韓国・中国・ロシアとの国境を越えて入ってこようとしたとき、これらの国々はどうするんでしょうね。そう簡単に受け入れることもできないし、かといって食べ物もない北朝鮮に追い返すこともできないし。
昨日のニュースを見ていて興味深かったのは、金正日の死亡の発表の前に、昼に特別放送をする、と北朝鮮の報道があったのにもかかわらず、野田さんが街頭演説に出かけようとした(結局途中で引き返したようですが)のは危機管理がなっていない、と日本では一部の人がコメントしていましたが、韓国では金正日が死亡してから2日間もそのことが分からなかったのは安全保障上大きな失態だ、という政府批判になっている、ということです。やはり日常的に戦争を意識している国と、もう半世紀以上も戦争を日常と考えないで過ごしている国の違いでしょうか。
特別放送がある、ということを知った韓国政府も、それが金正日の死亡のニュースであるわけがない、何かほかの重大な発表だろう、と思っていたようですから、そういう意味では野田さんが街頭演説に出かけようとした、というのもそれほど責められるようなことではない、ということでしょうか。
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12月 13th, 2011
地球温暖化のCOP17、大もめにもめた後何とか合意に達したようですね。
合意に達した後、すぐにカナダが京都議定書を正式に脱退するなど、とりあえず二酸化炭素を減らすのもしばらくは中断、ということになりそうです。
日本は震災のあとの反原発キャンペーンで火力発電を一気に増やして、二酸化炭素を出し放題のようです。ヨーロッパもユーロ危機の方が二酸化炭素より焦眉の急です。
そんな中、電気自動車をさかんに宣伝していますが、それが使う電気を作るのに伴い発生させる二酸化炭素の増加をどう考えているんでしょうね。
で、COP17の合意ですが、ニュースの報道を見る限り一体何を合意したのか、良くわかりません。
本来なら合意文章かなんかをそのまま発表してくれると良いのですが、解説記事ばかりで肝腎の合意文書がなかなか見つかりません。
ニュースをいろいろ見てみると、どうもこの合意というのは「合意した」ということに合意した、ということのようです。それ以外には中味らしい中味はあまりなさそうですね。
それでも会議が決裂したということより、中味はなくても「合意に達した」と発表できるようにした方が良い、と、合意したんでしょうね。
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